『アバター』続編、過酷撮影に挑んだ俳優2人 「メンタルの困難」「年齢との闘い」明かす
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水中でのパフォーマンス・キャプチャーは、未だかつて誰もやったことがない作業だった。水中と水面での撮影がカギをにぎるため、出演者たちはしっかり泳ぎ、飛び込み、水から上がることを要求された。プロからフリーダイビングも学んだそうだ。撮影は、2017年9月に始まり、18ヵ月間かけて、4本の続編映画全てのシーンに取り組んだという(!)。
サムは、「陸上で演技をするのも大変なのに、酸素のない水中で演技をして、感情を表現しなければいけません。他の役者さんにもぜひチャレンジしてほしいです」とコメント。共演者のケイト・ウィンスレットは、水中でなんと7分20秒も息を止めることができるようになったと明かしており、水中で撮影することの過酷さが窺える。初めての試みの中で、サムは「水の中でも自分の演技を見つけ、真実に迫る演技ができたと自負しています」と自信を見せる。さらに、肉体的にはもちろん大変だったが、「精神的な面ではもっと大変でした」と振り返る。「溺れるシーンは実際にそれをやっているわけで、もちろん安全な人たちに囲まれていますが、俳優の本能として、真の恐怖の感覚に身を任せなければならないですからね」と、迫真の演技の裏側を明かした。
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』メイキング写真 (C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
一方のスティーヴンは、「水中での作業の難しさについてはサムと同意見です」としつつ、「それに加えて、私は前作ではどちらかというと自分の年齢に近いキャラクターを演じていますが、今作のナヴィの姿では、基本的に22~26歳の身体で戻ってくることになるんです。ですから、水上だろうとジャングルの中であろうと、自分の老いぼれをいかに取り除いて動けるかが課題でした。若者のように機敏に、優雅に動くことは容易ではありません。でも、それを実現することが、私の任務の一部でした。ですから今回は私にとって非常にチャレンジングでしたね」と語った。
ジェームズ・キャメロンが思い描く壮大な神話を、実際に形作る一翼を担ったキャストたち。彼らの極限の挑戦に思いを馳せながら、目の前に広がる圧倒的映像美をスクリーンで堪能したい。(取材・文:編集部)。
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は全国公開中。