北川景子、20年交流続く実写版セーラー戦士たちは“戦友”「唯一心を開ける場所」
――デビュー作の仲間と20年も交流が続いているのは珍しいのでは。
北川:みんな今は35~37歳で、人生の半分以上を一緒に過ごしてきているので、もはや友達という感じでもなくなってきたというか。撮影中はやっぱりライバルで、誰が目立つか、誰が1番メイン回をもらえるかとか、負けたくない思いもありました。でも、良い作品を作りたいという同じ目標に向かって全身全霊を注いでいた戦友みたいな感覚もあって、実写版が終わってさらに腹を割って話せるようになった気がします。
――5人はどんな関係性ですか。
北川:私たちの中では、セーラームーンの沢井さんが真ん中にいて、それを支えるその他4人という感じで、「この人を支えるんだ、守るんだ」という思いが14ヵ月の撮影の中で自然に育っていったんですね。いまだに(下の名前や愛称でなく)「沢井さん」と呼んでいるのも、沢井さんをみんなが守る、支える、沢井さんが真ん中という意識がみんなの中にあって、今も関係性が変わっていないからこそなんです。お互いにリスペクトし合っていて、お互い知らないことがほぼないくらい、唯一心を開ける場所だという気がします。
――どんなに多忙でも、「美少女戦士セーラームーン」という作品、セーラー戦士のお付き合いをずっと大切にされているのはすごいですよね。
北川:いえ、全然そんなことはなくて。例えば3〜4ヵ月会えないような時期があっても、いつもそこにみんながいてくれるし、わかってくれるし、仲良くしてくれる。どんな集まりでも必ず声をかけてくれるんです。みんな良い時もそうでない時もあるし、うまくいっているように見えても、本人がやりたいこととは違っている時もある。それでも20年前と同じように友達でいてくれる、一緒にいたいと思ってくれるから続けられたんです。すごいのは、ずっと変わらず仲良くしてくれていたみんなの方で。今は私に子どもがいることで、夜あまり出かけられないからと、集まるタイミングをランチに変えてくれたり、家に来てくれたりすることもあるんです。
――特に女性は人生のステージが変わるたびに、人間関係がリセットされることが多いですよね。まして芸能人同士は難しいところもありそうですが。
北川:本当にそうですよね。小学校から中学、高校、大学の友達で定期的に連絡をとる友達は、セーラー戦士以外1人ぐらいしかいなくて、高校生の時に仲良しだった子ともキャリアや結婚によって、やりたいことや向いている方向が変わってくると、ほとんど集まらなくなっちゃって、「1番仲良かった子って誰だったっけ」みたいなことが起きていたんです。そういう意味でも、戦士は特別で。私が結婚したときも本当に喜んでくれて、みんな披露宴に来てくれて、アルバムにしか入ってなかった「Friend」という曲をみんなで歌ったんですよ。