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怖いと話題! 『ミンナのウタ』清水崇監督に聞く怖い映画作りの裏側 幻の後日談もあった

映画

■恐怖演出のコツは役者の個性を見極めること

 恐怖に対する反応は人それぞれ。それを演出する立場の清水監督は、まず「個性を見る」という。「この人はノリノリで演じてくれる、この人はプライドが高くて厄介(笑)とか。本作の場合なら、例えば佐野玲於くんは芝居経験が豊富なので過剰な動きをしない。リアクションは薄味だけど、いつの間にか歌を口ずさむ場面とか、いい感じにコワくて。関口メンディーくんはセリフや動きを気持ち含めて何度も真面目に練習するタイプ。白濱亜嵐くんはホラー好きだから手強くて。完成版を観て喜んでくれて、まずはホッとしました」。

 心霊怪談を描くうえでキーパーソンになるのが「霊が見える」人。霊感担当の中務裕太はもしかして、本当にシックスセンスの持ち主? 「彼は不思議キャラで、たまに妙なことを言い出すらしくて(笑)」と監督。「そこをちょっと誇張しました。突然、取り憑かれますよ、なんて口走ったり(笑)・・・・通常でない台詞もあえて入れたら気に入って宣伝で使い倒してくれています(笑)」。

メンディー(左)の異変を察する中務(右) (C)2023「ミンナのウタ」製作委員会
 霊感青年の彼が何度も“さな”の母親の幻影と遭遇する場面は鳥肌モノ。母親役を演じた山川真里果は清水監督の『ホムンクルス』(2021)に出演した個性派で、寒空の下でも文句ひとつ言わず特殊メイクで頑張る姿が印象に残り、今回の起用となった。「『私、昭和顔で阿佐ヶ谷姉妹に似てると良く言われるんです(笑)』って。普段は物静かだけど、実は強気で面白い女優さん」と清水監督。今回も脚本にない母親の心情を深読みして役作りに挑み、入魂の力演を見せてくれた。

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■私にも聞かせて…物語の原点は昭和を戦慄させた芸能怪談

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