亀梨和也、30歳で考えたセカンドキャリア 「芸能界という場所じゃないかもと思ったこともあった」
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――共演者のお芝居の印象を教えてください。
亀梨:菜々緒ちゃんは三池監督の作品に出演したことがあり、僕自身も何度か共演したことがあるので、クランクイン前から信頼感がありました。吉岡(里帆)さんとは、物理的に衝突しなきゃいけないシーンがあって。ただ、「もう、存分にやっちゃってください」と事前に言ってくれたんです。彼女の心意気によって、本作の生々しさをより印象付けることができました。染谷(将太)くんは…もうすごい。淡々と喋るところがキャラクターの存在感を増していて、あの力の抜きよう。見習いたい部分がたくさんありました。
映画『怪物の木こり』場面写真 (C)2023「怪物の木こり」製作委員会
――中村獅童さん演じる剣持武士も本作の重要人物です。
亀梨:獅童さんは他番組でお会いしたこともありますし、プライベートでも面識がありましたが、こうやってお芝居でお仕事させていただくのが初めてで。何だかすごく不思議な感覚ではありましたが、二宮としてちゃんと向き合いました。芝居の迫力に圧倒されましたね。
――本作では、海外の映画祭でも三池監督とレッドカーペットを歩かれていましたね。
亀梨:過去にも何度か経験しましたが、今回は改めて今とこれからの自分を考えるきっかけにもなりました。さっきも話したように、僕はあまりプランを立てて生きているタイプじゃないんです。ただ、30歳になった前後で、ふと自分のセカンドキャリアを考えたときに、芸能界という場所じゃないのかもと思ったことがあって。35歳くらいまでにある程度区切りをつけて、人生を一度フラットにしたいと思っていた節がありました。僕が僕自身に期待して何かが湧き出るということが、弱まっていたんです。
映画『怪物の木こり』場面写真 (C)2023「怪物の木こり」製作委員会
――ちょっと弱まっていた時期があったとは…。
亀梨:ちょっとどころじゃなく、ね(笑)。2018年にKAT‐TUNが再始動した後、グループとして自分たちの心残りだったこと、またお客さんと向き合うことをしっかりやろうと決めて活動してきました。できることをしっかりやっていきたいという気持ちがあって。一方で、責任と自身のプライドのなかで、どうしても亀梨和也個人としての優先順位を下げて、欲望や願望を考えるのが難しい時期がありました。