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亀梨和也、30歳で考えたセカンドキャリア 「芸能界という場所じゃないかもと思ったこともあった」

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亀梨和也 クランクイン! 写真:上野留加

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 「30歳の頃、自分のセカンドキャリアを考えたとき、芸能界という場所じゃないかもと思ったこともあった」。12月1日公開の映画『怪物の木こり』のインタビューで、亀梨和也はそう答えた。数々の作品で主演を務めるほか、エンタメ業界で幅広く活躍する彼が、なぜそう思ったのか。そして、今その気持ちはどうなっているのか。サイコパスがテーマの本作の見どころと合わせて、今の心境を聞いた。

【写真】亀梨和也の鬼気迫る表情 視線など細部まで意識し演じた“サイコパス”の姿

■キャラクターを生きたまま終わらせたい

――ドラマ『3年B組金八先生 第5シリーズ』で俳優デビューしてから、来年で25周年。キャリアを積む中で芝居への向き合い方は変化していますか?

亀梨:若い頃は台本をもらって、セリフが1行でもあればうれしかったんです。一方で、こんなことを言ったら怒られますけど、最近は多ければ多いほど覚える作業が大変だなと(笑)。とはいえ、主役やその近い距離の役柄を演じる機会も多いので、やりがいを感じています。僕が芝居のお仕事をさせていただくなかで意識しているのは、「この人いるよな」って思ってもらうこと。例えば横浜を舞台にした作品なら、横浜に行ったらその登場人物に会えるんじゃないかと思ってもらえるような、そういう空気感を残したくて。そのキャラクターをちゃんと生きたまま終わらせたいです。

――本作では目的のためなら手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス、弁護士・二宮彰を演じています。演じるうえで意識したことは?

亀梨:サイコパスという点で、表情の筋肉の使い方が重要だと思い細かく気を配りました。また、彼は物語が進むなかである変化が訪れるんです。それが伝わるように、変化前後での目の動き方や首の使い方にも差をつけました。ただ、クランクイン前に三池(崇史)監督から「この作品は引き算だ」という言葉をいただいたので、映画を見る人の中にもあるだろう“サイコパス像”を過度に意識しないようにはしました。

映画『怪物の木こり』場面写真 (C)2023「怪物の木こり」製作委員会
――本作でサイコパス監修を務めた中野信子先生は、サイコパスは「自分をよく見せる術に長けている」とコメントしていました。亀梨さんも自身を演出する力に長けていると感じています。

亀梨:そう言っていただくことが多いのですが、僕自身はそこまで戦略めいた何かをやっているという意識はなくて。むしろ、流れや巡り合わせを大事にしています。ただ、本作のインタビューや舞台あいさつをやっていくなかで、いろいろなお仕事をして、それが成立している時点でちょっとサイコパスなのかもと思って…。

――と、言いますと?

亀梨:僕は1日のなかで映画やドラマを撮って、バラエティのお仕事をして、スポーツの番組に出演して、アイドルのリハーサルにも参加するということを日常的にやっています。そのどれも偽りではないのですが、それぞれのお仕事のなかで、自分は今何をすることが適しているのか選択しているんです。そういう点では、その時々でキャラクターを作っているとも言えるなと。切り替えが難しいときもありますが、基本的に自然の流れで選択できているのは、客観的に見るとちょっと奇妙かもしれないですね。

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■人生を一度フラットにしたかった

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