『新空港占拠』ぐんぴぃ 櫻井翔に120kgの体を抱えられるシーンは「本当に申し訳なかった」
ぐんぴぃ:櫻井さんは、僕のような陰キャメガネ童貞にも普通の感覚で気さくにしゃべりかけてくれます。前回は「牛丼のうまい食べ方、知ってますか」って話しかけてくれて、今回は僕が「松屋」の「うまトマチキン定食」を紹介したYouTubeの動画を見てくださったみたいで、「あれ、見ましたよ!食べたいな」って声をかけてくれました。しかも本当にその日のお昼に1人で食べに行かれていたんですよね。帰って来てからも「あれ、名作ですね」「うまいですね」って話してくれて。僕がよく言っている「松屋はチキンの会社だ」って言葉を、受け売りのように言っていました(笑)。
――基本、食事の話題なんでしょうか?
ぐんぴぃ:食事の話題と、あと僕が太りすぎてるって話ですね(笑)。第4話に僕の相方・土岡(哲朗)が出てきて、櫻井さんと2人で気絶している僕を助けてくれるシーンがあるんですけど、その時はめちゃくちゃ大変そうでした。僕自身も体重120kgの体を持ってもらうのが、本当に申し訳なくて、なるべく相方の方に体重をかけるようにしましたもん。実際、櫻井さんからは「ぐんぴぃさん、重いっすね。もし今みたいにぐんぴぃさんが大変なことになったら…俺、運べないな〜。お疲れ様でした!」って言われました(笑)。
――(笑)。2025年には主演映画『怪獣ヤロウ!』の公開も控えているぐんぴぃさん。お芝居の仕事には、慣れてきましたか?
ぐんぴぃ:まだまだ勉強中ではあるんですけど、とにかく楽しいですね。「こう動けば、どう見えるんだろう」と考えるのは、どこまでも奥が深いですし、行こうと思ったらどこまでも行けてしまうじゃんって考えると、ぞっとします。でも演技力があれば、もっと本業の方にも生かせるのかなとも思うので、勉強は続けたいです。
――YouTubeが順調ではありますが、お笑い芸人として目指していることはなんですか?
ぐんぴぃ:やはり賞レースです。「キングオブコント」で結果を残したいですね。僕が所属している事務所のTITAN - タイタンって、生粋のお笑い事務所なので「YouTubeの登録者数が100万人を超えました!」って言っても「あ、そうなんだ」ぐらいの反応しかなくて。それよりは「ネタ番組で勝ちました」って言った方が盛り上がる事務所なんです。そういうこともあって、「YouTubeで暮らせるしな」「YouTubeやればいいしな」と思ったことはないんですよ。
それからラジオをもうちょっとやれるぞ、というのも伝えていきたいですね。やっていて一番伝わるなと体感しているので。
――そうなんですね。一方で、ぐんぴぃさんは街頭インタビューをきっかけに知名度をどんどん伸ばしていきましたが、それについてはどう考えますか?
ぐんぴぃ:ここまでズルができたかっていう感触なんですよね。インタビューでバズった人自らがYouTubeなどで発信して、変なバズり方をして、ドラマにまで呼ばれるなんて…。でも僕みたいにネットで出てきた人が世に出てくることって、あってもいいだろうなとは思っています。
――ゆくゆくは“バキ童”の肩書きを覆していきたいのような思いはあるのでしょうか?
ぐんぴぃ:そうですね。演技の面では、僕がもともと好きな六角精児さんのように、どのドラマにいてもおかしくないぐらいの人になれたらいいなと思います。
今ってどうしても僕がドラマに出ると「お茶の間が冷え切って草!」「バキ童いてワロタ」みたいな反応になってしまいがちなんですけど、なんかもう「普通にいるね」って見過ごしてもらうのが理想ですね。そうなったときに、僕はバキ童から解放されるのかもしれない。そんな気がします。
(取材・文:於ありさ 写真:上野留加)
ドラマ『新空港占拠』は、日本テレビ系にて毎週土曜22時放送。