百田夏菜子、30代にワクワク「振り返った時に楽しかったなって思える日々を過ごしたい」
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――2025年はオーディション合格から20年の節目の年となります。これまでを振り返るとどんな20年でしたか?
百田:20年と聞くと、「うそ! そんなに経ってる!?」って思うので、そう考えるとあっという間だったんだなと思うんですけど、内容が濃すぎて(笑)。あっという間だけど、私の中ではあっという間じゃなかったなって思います。
――そんな中でターニングポイントになった出会いや作品を挙げるとすると?
百田:そのタイミングタイミングで本当にいっぱいあるんですけど、今の私につながっているというので言うと『すくってごらん』という映画です。あの作品でピアノと出会ってなかったら、たぶんソロコンサートもやっていなかったかもしれないですね。歌もダンスも得意じゃなくてずっとコンプレックスで、何度やってもできなくて、「なんで全然上手にならないんだろう」って思っていたんですね。そんな時期にその作品でピアノを弾く女の子の役をいただきました。最初は役のために練習を始めたんですけど、そのピアノ練習の1日目にマネージャーさんがピアノをプレゼントしてくれて!
――おぉ! それはプレッシャー…。
百田:ですよね! 逃げられない!と思って(笑)。逃げる気はなかったですけど、家でも練習できるようになるじゃないですか。これはやばいぞと。それまで音楽の世界にいながら、自分と音楽の距離が近くない感覚が私の中ではずっとあって。そんな中で家に帰ったら自分のお家にピアノがある生活になり、何この人生って思って(笑)。
そこからピアノに触れる生活が始まるんですけど、まず映画でやる音楽とかを憶える前に、ピアノっていうものを0から教えてほしいですってピアノの先生にお願いしました。仕組みだったり、音楽的な基礎をこのチャンスにちょっと学びたいって思って。そうしたら、悩んでいたものが紐解かれていく瞬間があったんです。これまで悩んでいたことがちょっと変わるかもって思ってから、ピアノに夢中になりましたね。映画の撮影が終わっても、あんなに「うわ!家にピアノがある」って思っていたのが、「やった!家にピアノがある!触ろう!」と身近な存在になっていって、それと同時に音楽に近づけてくれた感覚があるので、それはこの作品に出会えたからかなと感謝しています。
――昨年30歳になりました。ご自身の意識に変化はありましたか?
百田:お仕事の内容だったりとか、取材の質問内容に少し変化があって。30代のスキンケアとか、30代になったからこその質問っていうのを、たくさんいただくようになりました。まだなりたてでわからないことも多いんですけど、また新たにここから始まっていくんだなという感じがして、今はすごく30代にワクワクしています。
感覚としては20代が終わっちゃうというよりは30代が来る!どんなことが待っているのかなとワクワクする感じだったんですね。私の周りの先輩方も、大人になるにつれて楽しくなるよって教えてくれたり、みなさんすごく楽しそうだったんですよね。
――これからどんな30代を歩みたいという理想はありますか?
百田:いつもそうなんですけど、振り返った時に楽しかったなって思える日々を過ごしたいなって思っていて。いいことも大変だったことも含めて、これがあったから今笑顔でいられる、今があるんだなと思えるように向き合っていきたいし、20代最後のときに、20代を振り返ることがいっぱいあったんですけど、大変だったことが笑い話になったり、その時がないと今がないと強く思ったので、30代もそうやって、最終的にいい30代だったなって思えるように日々過ごしたいなって思います。
(取材・文:佐藤鷹飛 写真:高野広美)
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