高畑充希&清水美依紗 大ファンのシンシア&アリアナの吹替は「本当に難しかった」

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映画『ウィキッド ふたりの魔女』が現在公開中だ。全世界で6500万人以上の観客を魅了し、舞台で最も愛される傑作の1つとして、今なお記録を更新し続けている『ウィキッド』を圧倒的な世界観と驚異の映像美で映画化した本作は、第97回アカデミー賞で衣装デザイン賞と美術賞を獲得。誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバ(後の“悪い魔女”)を演じるのは、実力派俳優シンシア・エリヴォ。そして誰よりも愛され特別であることを望む、みんなの人気者グリンダ(後の“善い魔女”)役を、唯一無二の歌声で魅了するアリアナ・グランデが務める。そんな二人の日本語吹替版キャストを務めるのは、高畑充希(エルファバ役)と清水美依紗(グリンダ役)。二人は『ウィキッド』だけでなく、高畑はシンシア、清水はアリアナの大ファンということで、今回は二人の作品愛とともに、吹替への思いを聞いた。
【写真】緑&ピンクの衣装がステキ さまざまな表情を見せてくれた、高畑充希&清水美依紗
■舞台『ウィキッド』への愛を語る
――お二人とも歌と舞台とともにキャリアを歩まれてきた俳優さんですが、もともと『ウィキッド』へはどういった印象をお持ちでしたか?
高畑充希(以下、高畑):劇団四季さんの舞台も、ニューヨークのブロードウェイでの『ウィキッド』も拝見し、曲もずっと聴いていて、エルファバの楽曲も大好きなものばかりでしたが、まさか映画化するとは思ってもいませんでした。しかも、わたしが大好きなシンシアがエルファバ役で、アリアナがグリンダ役だなんて、衝撃すぎて…! 「いつ日本で見られるんだろう?」とお客さん目線で本作の情報を割と序盤から追っていたのですが、日本語吹替版キャストのオーディションを受けるチャンスをいただけて、こちらも予想外でした。
清水美依紗(以下、清水):ニューヨークに留学するまでは作品を見たことがなかったのですが、楽曲が有名だったので『ウィキッド』の存在自体は知っていました。初めてニューヨークで観劇した時は、「なんて心温まるストーリーなんだ」とすごく感銘を受けた記憶があります。音楽の力を感じさせる作品で、知っていた楽曲がたくさん流れてきたので、あの楽曲はこういう心情でこのキャラクターのことを歌っていたんだと、いろいろとつながりました。それが映画化されるのは本当にビッグニュースでした。
清水美依紗
――清水さんが2020年に「ディファイング・グラヴィティ」を歌う動画を投稿していたのが、今でも記憶に残っています。
清水:してました! 恥ずかしいです(笑)。
高畑:わたしも見ていました! あの動画がとても良かったので、清水さんがグリンダ役のオーディションを受けたのが実は意外でした。
清水:やっぱり自分にない性格を持ったキャラクターにすごく憧れる傾向があるのと、自分が知らない自分の声を発見してみたいという思いもあり、今回グリンダ役を受けさせていただきました。もちろん大好きなアリアナが演じるのも理由の1つだったのですが…(笑)。
――お二人とも大好きな人の吹替がかなったわけですが、吹替というと、モノマネになりすぎずに、かつ世界観に溶け込まなければいけない役作りが必要になるのではと推測します。