クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

『ロックは淑女の嗜みでして』関根明良&島袋美由利、全力すぎる熱演の果てに生まれた最高の瞬間

アニメ

関連 :

関根明良

島袋美由利

■ぶつかり合う熱量が生んだ奇跡のシンクロ

――収録の中でとくに印象に残ったエピソードを教えてください。

関根:個人的にすごく印象に残っているのが、言い合いの応酬が続いて、最後同時に同じセリフを発するシーンです。こういう場面では、息を吸って合図を送ったり、目を合わせてタイミングを計ったりすることが多いんですが、今回はあえてそういうことをせず、お互い完全に“ガン無視”で挑んだんです(笑)。

きっかけは最初のテスト収録で、何の打ち合わせもなしにたまたまタイミングが合ったとき、「うわあ、奇跡だね!」って話していたんですが、いざ本番でお互いに合図を送ったら、今度は全然合わなくなってしまって(笑)。それで「やっぱり見ちゃダメだね」「考えすぎるとズレるから、もうパッションで行こう!」という結論になり、最終話までそのスタンスを貫きました。

結果的に、最後のシーンでも言葉が揃った瞬間があって、あのときは「おおっ!」となりました。本当に達成感がすごかったですね。収録を振り返っても、こういう“偶然の化学反応”が生まれる瞬間が、私自身楽しかったですし、毎回挑戦させていただいた所かなと思います。

島袋:普通だったらお互いに「せーの」とか、何かしらのタイミングを合わせる手段があるはずなんです。でも、それを一切やらずに演じたのが、すごく"りりさと音羽らしいな"と思いました。言い争いをしている最中に、そんな余裕なんてないですからね。お互い目を合わせずにぶつかり合ったということ自体が、作品づくりの一環というか、私たちも自然にその世界に入り込めていたんだなと感じました。それがものすごく気持ちよかったですね。

また、そういう掛け合いのシーンが何度かあったのですが、顔を見ないほうが自然とセリフが揃うんですよ。考えてみると、お互いの声を聞きながら、まるで音楽のリズムを感じるようにタイミングを取っていたのかもしれません。だからこそ、あの言葉の応酬自体が一種の"ロック"になっていたんだなと、今振り返ってもテンションが上がります。

関根:音響監督の菊田浩巳さんから「掛け合いの熱量を大事にしたいから、セリフが重なっても気にせず、流れのまま演じてほしい」と言われて。なので、どちらかがミスをしたらそのシーンの最初からやり直すという緊張感のある収録になりました。結果として、お互いの演技に煽られながら、予想していた以上の感情が引き出される場面も多くて。作中での彼女たちの熱量はこの作品の魅力の一つだと思うので、アニメでもみなさんに伝播されたら嬉しいです。

(左から)島袋美由利、関根明良
――最後に放送を楽しみにされているみなさんへメッセージをお願いします。

関根:本当にどのキャラクターも想像を超える"ギャップ"を持っていて、それぞれが強い個性と魅力を持っています。今回はりりさと音羽の話を中心にしましたが、今後登場するキャラクターたちも、また違った熱量と信念を持った存在ばかりです。

ただ単に"ギャップがあるキャラクター"というわけではなく、それぞれが一人の人間としてしっかりと確立されているからこそ、その二面性がより深みを増し、強く心を惹きつけるのではないかなと思っていて。彼女たちのロックへの熱量とともに、生き様も全身で感じてもらえたら嬉しいです。ぜひお楽しみくださいませ!

関根明良
島袋:この作品は"ギャップ"こそが醍醐味なので、序盤はとにかくお嬢様としての姿をしっかり見せることを大切にしました。後半ももちろんその気品は保ちつつ……でも、"ここはただのお嬢様学校じゃない"という強烈なインパクトを残せるように、全員で作り上げていきました。

その積み重ねがあるからこそ、演奏シーンに入ったときの衝撃がより際立つんじゃないかと思います。視聴者のみなさんにも、ぜひ“頭をガツンと殴られるような衝撃”を味わってほしいです(笑)。そこからロックの魅力にどっぷりハマるもよし、彼女たちを全力で応援するもよし。音楽もキャラクターも存分に楽しめる作品になっているので、ぜひ最後まで見届けてください!

島袋美由利
(取材・文・写真:吉野庫之介)

 テレビアニメ『ロックは淑女の嗜みでして』は、4月3日23時56分からTBS系28局にて全国同時放送開始。

3ページ(全3ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る