クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

『ロックは淑女の嗜みでして』関根明良&島袋美由利、全力すぎる熱演の果てに生まれた最高の瞬間

アニメ

関連 :

関根明良

島袋美由利

■淑女の品格とロックの衝動

――音羽は「学年で最も憧れられるお嬢様」という存在ですが、島袋さんが演じる際にとくに意識したことはありますか?

島袋:音羽は淑女としての優雅さを持つキャラクターなので、所作から意識して演じています。収録の際は、マイクの前に立つ姿勢を美しくしたり、背筋を伸ばしてみたり、台本を持つ手もピンと伸ばしたり。そうやって形から入ることで、音羽の持つ「品」を表現できるように心がけています。

関根:最初にお声を聞いた瞬間に「音羽だ!」と思いました。本当にトップの淑女のような優雅さや、背景に花が咲き乱れているような存在感を放っていて、もう「うわあ……!」とずっと、感動していました。

島袋:ありがとうございます! その一方で、演奏シーンでは彼女のエゴが強く表れるので、犬が尻尾を振るような無邪気さを持ちつつ、これまで人に頼みごとを断られたことがない子として、グイグイ押して、相手をかき乱すような表現を意識しました。りりさにとっては本当に厄介な存在に映るだろうなと感じながら演じています(笑)。

関根:りりさは本当にいつも煽られているんですよね(笑)。ただ、音羽の煽りってすごく純粋で。「私がお願いしてるんだから、断るなんてありえませんよね? え? こんなに楽しいことをなんでやらないんですか? なんでなんで?」みたいな感じで、笑顔でこちらをかき乱してくる。

ときには押しつけるような圧だったり、ただニコッと笑うだけでプレッシャーをかけてきたり。その"圧のバリエーション"が毎回すごいので、「負けないぞ!」って気持ちをどんどん引き出してもらっている気がします。

テレビアニメ『ロックは淑女の嗜みでして』場面カット(C)福田宏・白泉社/「ロックは淑女の嗜みでして」製作委員会
――りりさを煽っているときの音羽は本当に楽しそうですよね(笑)。

島袋:りりさって、めちゃくちゃ"ちょろい"んですよ(笑)。ちょっと声をかけただけで「はあ!?」ってすぐ反応してくれる。その可愛らしさが本当にたまらなくて。だからこそ、演じるときも「こう言ったらもっとムカつくだろうな」とか「どうやったら気持ちをかき乱せるかな?」って、つい考えちゃうんです。表情がコロコロ変わるから、いろんな感情を引き出してみたくなるし、それがまたすごく楽しいんですよね。

音羽はりりさに出会うまで同じことを楽しみながら、さらに言い合えるという状況にきっと巡り合ったことがなくて、だからこそ、「今、この瞬間を楽しんでいるけれど、同時に本気でブチギレている」という微妙な塩梅を表現できたらと思っていました。

それに、りりさのモノローグが本当に圧倒的で、演じているとつい持っていかれそうになるんです。でも、音羽はそれを意に介さない。「そんなの関係ねえ!」というスタンスでいるので、あえてセリフを“聞かない”くらいの気持ちで演じました。普通、お芝居では相手のセリフをしっかり聞いて反応するんですけど、今回はあえて聞かずに突き進むしかなかったですね。

関根:作品のテンポがバトル漫画のようで、「やられたらやり返す」「その上を行く」の応酬が続くんです。考えすぎるとその流れについていけなくなってしまうので、演じるときはあえて深く考えず、「私のロックでお前を圧倒する!」くらいの気持ちで、島袋さんから受け取った熱量に全力で応えられるように意識していました。

島袋:本当にテンポが命の作品なので、ちょっとでも考え込んでしまうと勢いが一気に失われてしまうんです。セリフの「てにをは」が正しいかどうかなんて確認する余裕もなく、とにかくその場でぶつかり合う。その中で、「負けるもんか!」という気持ちを常に持ちつつ、音羽としてその瞬間を楽しむことを大切に演じました。

テレビアニメ『ロックは淑女の嗜みでして』場面カット(C)福田宏・白泉社/「ロックは淑女の嗜みでして」製作委員会

次ページ

■ぶつかり合う熱量が生んだ奇跡のシンクロ

2ページ(全3ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る