クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

有村架純、デビュー15周年に語るものづくりの信念 「作品の祈りを届けられる年齢になってきた」

映画

有村架純
有村架純 クランクイン! 写真:上野留加

 2025年にデビュー15周年を迎える有村架純。その記念すべき年の初映画となる『花まんま』が、4月25日に劇場公開する。鈴木亮平と兄妹役で共演した本作は、大切に守ってきた妹の結婚を前に、封印したはずの秘密がよみがえっていくファンタジックなヒューマンドラマ。「今の自分には必要な時間だった」と有村が語る作品への思い、ものづくりの信念を教えてもらった。

【写真】笑顔も美しい! 有村架純の撮りおろしカット(全3枚)

■セリフはオール関西弁! 切り替えに苦労は?

――有村さんは『さよならのつづき』(Netflix)の際、脚本制作段階からフィードバックをされたとお話しされていました。同作以降、作品への関わり方が変わった部分はありますか?

有村:撮影が始まる前に監督やプロデューサー、もしくは脚本家の方を交えて話す場をなるべく設けられるようにしています。今回もクランクイン前に打ち合わせを行わせていただき、いろいろと質問をしました。その中で一つ提案したのは、引っ越しの準備をしているシーンで兄やん(鈴木)がフミ子(有村)を怪しむシーンです。脚本上は点描(短いシーンなどを複数並べる演出)で書かれていましたが、自分のお芝居に何か一つ足したら自然な流れで匂わすことができるんじゃないかと思い、そのようなお話をさせてもらいました。

『花まんま』場面写真 (C)2025「花まんま」製作委員会
――衣装合わせの際に本作の脚本が好きと有村さんがおっしゃったと伺いました。ファンタジー要素もあり、リアリティーラインが独特の作品であるため、現実味をどこに設定していくかは難しかったのではないでしょうか。

有村:台本を読んでいるときは、ファンタジーの部分や婚約者の太郎さん(鈴鹿央士)がカラスと会話できる部分などに違和感を覚えることはありませんでした。リアリティーで突き詰めていくと無難な作品になってしまいますし、一つのエンターテインメント作品として見る方を信頼して委ねていくことが大事なのではないかと思っています。これは『花まんま』に限らず、例えば『さよならのつづき』ではいきなりクマが出てきますよね。台本を読んだときはびっくりしましたが、そういうエンタメだと考えることで救われる部分があると思うんです。映像自体が嘘の世界ですから、何でもできる中でそういったエンタメ要素を楽しめるかそうでないかの違いだと個人的には感じています。

『花まんま』場面写真 (C)2025「花まんま」製作委員会
本作はファンタジー要素がありながら、王道な家族の物語であり、関西の人情映画になっていて、久々にこうしたタイプの脚本を読んだ感覚になりました。そして、主演が一度しっかりご一緒したかった鈴木亮平さんということ、ずっと興味を持っていた前田哲監督の作品ということなどから参加を決めました。

今でこそ主演をやらせていただく機会が多くなってきましたが、元々自分のキャリアは小さい役から始まりました。今回は久々に主演とはまた違った場所から現場を見られる新鮮さを感じましたし、今の自分には必要な時間だったと思います。もちろん主演のときも周りを見るようにはしていますが、今回は余計なものが削(そ)がれた状態で現場にいることができて、ただただ始まりから終わりまで楽しいだけでいられました。オール関西弁でオール関西ロケの地元らしい温かさも大きかったと思います。

――有村さんはご出身が兵庫県ですが、関西弁にパッと切り替えられるものでしょうか。

有村:自分でも不思議なのですが、「今は関西弁にしよう」とか「今は標準語にしよう」と考えずに話せている気がします。今回の現場でも、話すスピードが速くなる、相手の話にすぐ返すといった“関西弁あるある”は特に指示がなくても自然とやり取り出来ました。

亮平さんがカメラが回っていない間もずっと関西弁で話してくださったので、私も一緒になって関西弁でコミュニケーションを取り続けることができたんです。現場のスタッフさんも関西の方が多かったこともあり、ナチュラルに空気感が出来上がっていた感覚があります。

次ページ

■デビュー15周年を迎えた今後の目標

1ページ(全2ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る