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マヂラブ野田クリスタル、アドリブ地獄で見つけた“芸人の本質”「ドSとドMの2タイプを持っている」

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■最下位からのM‐1制覇、天才への嫉妬……演技を超えた「本当の心の叫び」

 与えられた役も設定もない。そんな極限状況で野田が唯一頼りにできたのは、自分自身の経験と感情だけだった。対峙(たいじ)するセクシー女優・花鈴が抱える悩みに、自らの芸人人生を重ね合わせることで、言葉を紡ぎ出していった。

 「もう、今起きていることや、花鈴が悩んでいることを、自分が実際に体験したことに置き換えるしか、セリフが出てこないというか。そもそも、自分が今どういう役なのかも分かっていないので。だから僕はもう、自分の本当に起きたことを、今のストーリーに少しでも馴染(なじ)ませて話すという戦法を取りましたね。感情を乗せないと無理だと思ったので」。


 『M‐1グランプリ』では2017年に決勝戦で最下位を経験し、そこから這(は)い上がって2020年に優勝したこと、そして「ここは天才だらけだ」という魑魅魍魎なお笑い界のなかで、頂点に立ったことへの魂の叫びなど。本作で野田が花鈴と対峙し、放った言葉は台本に書かれたセリフではなく、野田クリスタルの内側から湧き出た、偽りのない心の叫びだった。全てが終わった後、映像で客観的に自身の姿を見て、劇団ひとり、森田哲矢(さらば青春の光)、渡辺隆(錦鯉)、嶋佐和也(ニューヨーク)、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)との表現の違いに改めて驚いたという。

Netflixコメディシリーズ『デスキスゲーム いいキスしないと死んじゃうドラマ』場面写真
 「結果的に、(自分は)変に熱かったんだなと見終わって思いましたね。『やけに自分だけすごく熱く語っていたんだな』って。全員の女性に対する経験値が生々しく見えるんですよ。この作品が配信された時に、何か『俺って生々しいよな。俺が本当のバキ童だったんだ』って思われる気がするんです。俺のリアルな“ガチ童”感が本当に出ちゃっているなと。あれは本当に悔しいですし、恥ずかしいですよ(笑)」。

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■人の土俵ではドMになる。振り回された末に見えた「知らない自分」

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