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マヂラブ野田クリスタル、アドリブ地獄で見つけた“芸人の本質”「ドSとドMの2タイプを持っている」

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■人の土俵ではドMになる。振り回された末に見えた「知らない自分」

 自らゲームを開発するなど、緻密に計算された“自分ルール”で笑いを生み出すクリエイター。しかし、他人が用意した予測不能の舞台に立つとき、野田の内なる性質は真逆の方向へと振り切れるという。

 「割と2タイプあって。自分で作るパターンの時は、本当にわがままになるタイプで徹底的にこだわる。突き詰めていくぶん、かなりドSだと思うんです。でも人の土俵の時はとにかく乗っかるというのを意識してやっています。性癖もあると思うんです。自分が作ったものの時は極端にSになってしまうのですが、人の土俵の時はとことん振り回されたいというドM心が異様に働きまして。今回はちょっとM心が働いたなという感じです」。

 撮影直後は何の手応えもなく、マネージャーと無関係な話をして気を紛らわすほどだった。しかし、後日、先輩芸人たちから「めちゃくちゃ面白かった」と声をかけられ、戸惑いながらも新たな発見があったと語る。

 「(本作のプロデューサーである)佐久間(宣行)さんの番組は毎回出るたびに思いますが、自分の知らない一面を面白がってくれるので、『ああ、そうなんだ』と気づかされます。ある種、即興なので、台本のあるドラマよりは感情を入れやすいんです。もともと演じることは嫌いじゃない。今回の作品が演技をしたと言えるかどうかは分かりませんが、経験値としては、めちゃめちゃ高い作品だったなと思います」。


 そんな野田はドラマ後半、死に直面する花鈴に対して「全てが終わったら一緒にパン屋さんをやろう」と提案をするシーンがある。台本がないなか、アドリブで発した「パン屋」という言葉の真意とは――。

 「僕は、狭いパン屋さんをやっている夫婦に憧れがあるんです。おしゃれじゃないんだけれど、どこか惹(ひ)かれる……そんなパン屋になりたいんです。まあ、若干『魔女の宅急便』の影響もあると思うのですが。のどかに暮らすとしたらそれがいいなというのがあったので、つい出てしまいましたね」。

 全てをさらけ出し臨んだ本作。この過酷な経験は、野田の新たな扉を開いたのかもしれない。彼は最後にこう締めくくった。「心身ともに丸裸というのが今回の僕だったかもしれないです。自分の代表作として、今後も言っていこうかなと思います」。(取材・文:磯部正和 写真:上野留加)

 『デスキスゲーム いいキスしないと死んじゃうドラマ』はNetflixにて配信中。

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