宮舘涼太、水上恒司のアメとムチに困惑!? 「お互いがキャッチャーなんです」初共演でも信頼感
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――お二人とも仲が良さそうに見えますが、役柄的に同じ女性を好きになるので距離を置いたりはしましたか?
水上:いや、特にないですね。
宮舘:雨で撮影が止まったとき、久喜家の玄関でしりとりしてたよね。
水上:あれは泣く泣くですよ。
宮舘:出た! ムチです。
水上:(笑)。連絡先は交換しましたね。でもそれ以来一切連絡とってないですね。あんまり仲良くないですから。
宮舘:またムチだね! ウナギとか食べに行きましたよ。僕が奢りました。
――いいですね。先ほどからムチが多めですが、水上さんから見た宮舘さんのいいところは?
宮舘:ぜひとも言葉にしていただきたい。
水上:じゃあ、強いて言うなら…ってのは冗談です。宮舘さんはほんとに周りがよく見える方。僕は野球部でキャッチャーをしていたんですが、割と周りを見るポジションなんですよ。今、座長と言われる立場を任せていただくことが増えて、全体を見渡すということにつながっているなと思います。役者全員がそうではないですが、宮舘さんは常に全体を見ている。だから僕がムチを打っても安心して受け止めてもらえるんです。
映画『火喰鳥を、喰う』場面写真 (C)2025「火喰鳥を、喰う」製作委員会
宮舘:本来僕がキャッチャーなのかもね。
水上:お互いキャッチャーなんですよ。だから共鳴する部分もあり、思い合えるんだと思います。
――「執着」や「強い思い」が本作のテーマでもあります。これまで執着したことで乗り越えられたり、今につながっているという経験はありますか?
水上:僕はあまり執着がないんです。仕事も「いつ辞めてもいい」と思っているし、恋愛でも振られたら泣きますけど「しょうがない」と割り切れる性格。ただ、“親への恩返し”のようなものには執着したことがあります。でも親からは「恩返しなんていらない」と言われて怒られました(笑)。勝ちたい気持ちや、誰かのために頑張る気持ちはありますが、結果が出たらきっぱり諦められる。現実的に計算して、ある意味ずる賢く物事を成し遂げようとするタイプかもしれません。
――今年主演作が次々続いているのは、やはり強い思いで引き寄せているのでは?
水上:そういう部分もあると思います。でも映画って所詮“娯楽”じゃないですか。ただ、その娯楽に人の心を大きく揺さぶる力があるのも事実で、その崇高さも理解しています。だからこそ、熱い気持ちを持ちながらも、それをどう軽やかに表現するかを常に考えています。
それに、僕は「誰かのために演じる」ことはないんです。もしその人がいなくなったら、芝居をやめるのか?と考えたら、そうじゃない。デビュー当時から一貫して「自分のため」に芝居をしてきました。それが結果的に、僕にとっての“執着”なのかもしれません。
――宮舘さんはいかがですか?
宮舘:今回本当に莫大なセリフ量で、何度読んだり言ったりしても覚えられない瞬間があったんです。天体を説明するシーンがあるんですけど、星の名前がなかなか覚えられなくて…。くじけそうになったんですが、でも人間の心理を描いた物語やドロドロ感、ラブストーリーの要素など、作品の面白さをどうにか届けたい一心で頑張りました。その“執着”が原動力になったと思います。
映画『火喰鳥を、喰う』場面写真 (C)2025「火喰鳥を、喰う」製作委員会
――やり遂げたことで自信になりましたか?
宮舘:はい。お芝居の楽しさを強く感じられました。もっと学んで、もっと作品に出て届けていきたい。グループ活動にも良い影響があると思いますし、メンバーの中でお芝居をしている人もいるからこそ、自分にしか届けられない、自分にしかできない役に今後も出会っていけたらと願っています。どうだ!(キメ顔&ポーズ)
水上:(拍手)。
(取材・文:川辺想子 写真:高野広美)
映画『火喰鳥を、喰う』は、10月3日より全国公開。