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坂田将吾&阿座上洋平、“新しいジョジョ”に挑む――『スティール・ボール・ラン』が刻む奇跡の瞬間

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坂田将吾

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■先輩と後輩――現場で深まるリアルなバディ感

――それぞれのキャラクターを表現する上で特に大切にしたポイントは?

坂田:まず意識したのは、『ジョジョ』シリーズならではの独特な言い回しや節回しです。長くアニメを見てきたからこそ、作品特有のリズムを体に馴染ませることから始めました。実際、好きすぎてセリフのモノマネをしていた時期もあるくらいなんです(笑)。そのおかげで感覚的には馴染んでいたのですが、演じるとなるとやはり難しくて。悩みながらも、思い切って現場でぶつけてみる。そんな試行錯誤を繰り返しています。

ジョニィというキャラクター自体は、最初から芯が強いわけではなく、弱さや情けなさといった脆さを抱えています。だからこそ、その面を隠さずに出しつつ、それでも一歩を踏み出そうとする姿を大事にしました。

アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』場面写真(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SBR製作委員会
阿座上:荒木飛呂彦先生の作品特有の言葉は、どこか歌舞伎的な響きがあって、リアリティとして落とし込むのか、外連味として表に出すのか……そのバランスは本当に難しい。僕自身も現場ごとに「これで正解なのか」と探りながら挑んでいます。加えてジャイロは、掴みどころのない一方で強い意志を秘め、演じるたびに新しい顔を見せる人物。だからこそ一度「掴んだ」と思ってもすり抜けていくような難しさがあります。

さらに、この物語はジョニィとの二人旅。ジャイロだけを見ていては分からない部分も、ジョニィとの対比の中で見えてくるんです。ある意味、ジョニィがジャイロを理解するためのヒントをくれているような感覚ですね。現場ではリテイクを何度も重ねるより、“ライブ感”を大切に一回一回に集中する空気があって、その緊張感がキャラクターの熱を生み出していると感じます。

アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』場面写真(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SBR製作委員会
――そんな旅の中で深まる“バディ感”も本作の魅力ですが、お二人は互いの存在をどのように感じながらアフレコに臨まれていますか?

阿座上:(坂田さんは)青二プロダクションでいま勢いのある若手エースなので、その姿から学ぶことも多いですし、彼が迷ったときには、自分がしっかりしなければと思う瞬間があります。先輩としてかっこ悪い姿は見せたくないですし、逆に僕のほうが彼に助けられていると感じることも少なくありません。言葉にするより、背中で示す。そういう意識を強く持ちながら臨んでいます。

坂田:僕からすると、阿座上さんは常に背中を見せてくださる存在です。ジョニィとしても「この人についていかなければ!」という気持ちがすごく強くて、必死に追いかけ続けている感覚があります。現場では演技のことや役について相談させていただくのですが、どんな問いにも真摯に向き合って答えてくださるんです。そうした姿勢に触れるたびに、本当に尊敬できる先輩だと感じています。

(左から)坂田将吾、阿座上洋平
――本作をこれからご覧になる方に向けて、メッセージをお願いします。

坂田:『スティール・ボール・ラン』は、長く険しい旅を描いた作品です。その中でジョニィとジャイロがどのように成長していくのか、そして個性豊かなキャラクターたちとどう関わり合い、歩みを進めていくのか……。そこにぜひ注目していただきたいです。先の読めない展開を、皆さんと一緒に楽しんでいけたらと思っています。

坂田将吾
阿座上:ファンとして読んでいた当時から、「あのシーンはどうなるんだろう」と楽しみにしていた作品です。声優として参加する今も、その期待とプレッシャーを強く感じています。ただ、アニメの魅力は芝居や音楽、映像が一体となって生まれる“躍動”にあると思います。本作もスタッフ・キャストが全力で取り組んでいますので、ぜひ大きな期待を持って、作品全体の息遣いを感じながら楽しんでいただけたら嬉しいです。

阿座上洋平
(取材・文・写真:吉野庫之介)

 アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』は、2026年にNetflixにて世界配信。

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『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』坂田将吾&阿座上洋平インタビュー

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