前島亜美、2ndライブは「ずっと後回しにしてきた自分の気持ちを真ん中にちゃんと持ってきて、楽しめたらいいな」
――2ndシングルにはご自身で作詞された「Adaptation」も収録されています。
前島:リリースタイミングがちょうどデビュー1周年ということで、1年前に作詞した初の作詞曲「Determination」とリンクする面があってもいいかなと思い、似ている言葉・響きである「Adaptation」をタイトルにしました。
何も分からなかったデビュー当時から旅を始めての1年間を振り返りながら、2年目を迎える、これからを走っていく自分の想いや、こうやっていきたいという目標・願いみたいなものを詞に込めています。
――詞は割とスッと出てきた?
前島:最善を尽くそうということで、悩みましたし、悩むようにもしました。スタッフさんには迷惑だったと思いますが、レコーディング入りの30分前に最終的な歌詞が完成したんです。それくらいギリギリまで模索して、詞を作りました。
――前島さんは言葉選びが素敵だなと感じているのですが、普段はどうやって言葉を集めていますか?
前島:好きだなって言葉や、本を読んでいていいなぁと思った言葉回しとかをメモするようにしています。日記も付けていて、忘れてないなと思えることや、いい意味で忘れられるんだなということを見返すこともありますね。作詞するときはメモや日記を読み返して、ノートに言葉を集めています。
ルーティーンとしてきたのが、デジタルで仮でまとめたノートを一度プリントアウトして、ちょっと時間を置いてから客観的に読んで直すというやり方。今回は4回くらいプリントアウトしました。

――そうして紡いだ歌詞。どんな言葉をチョイスしましたか?
前島:以前は完璧にしなきゃとガチガチになりながら頑張っていたのですが、今回はたくさんのものに頼ったり、甘えたりしながら自分らしさを見つけて適応していって、アーティスト活動の旅を走っていきたいなという想いで詞を書きました。
歌詞に「亜流」という言葉を使っているのですが、それは「本流ではない」という意味で、割とマイナスなイメージを持たれやすい言葉なんです。ただ、私はちょっと前向きな面もある言葉なんじゃないかと思っていて。表現の仕事をしているからかもしれませんが、本流ではない独自の道を開拓して、そこに向かって歩んでいく美しさもあると思っているんです。
――オリジナリティといいますか。
前島:そうですね。オリジナリティに自信を持ってもいいのかなって。「亜流」という言葉には私の名前の頭文字も入っていることから、勝手な思い入れもあって。いつか使いたいなと思っていた言葉だったので、1周年のこの決意を新たにするタイミングで使おうと思って歌詞に取り入れました。
――レコーディングはいかがでしたか?
前島:言葉をたくさん詰め込んでしまったのもあって、割とメロが多いんです。それもあって、歌うよりも語りに近いような、本心を吐露するような歌い方になっています。「一度、本音を聞いてください」みたいな曲になったらいいなと思いながら歌いました。
――11月24日には2ndライブがヒューリックホール東京にて開催されます。今回はどんなライブにしたいですか?
前島:春に1stライブをやって、まさか年内に2ndもできるとは思ってもいませんでした。新鮮な気持ちのままで2ndに臨めるので、前回の反省も活かしつつ、よりパワーアップしたライブにしたいですね。今回は生バンドでやります! いつかできたらいいなと思っていたのですが、こんなにはやく夢が叶うなんて……。嬉しいですし、単純にステージにいっぱい人がいるのが心強いです(笑)。
今回の目標は、私自身が「めちゃくちゃ楽しかった!」って言えるライブにすること。誰かに喜んでもらう、誰かのためにやる気持ちも大切にしたいのですが、ずっと後回しにしてきた自分の気持ちを真ん中にちゃんと持ってきて、楽しめたらいいなと思っています!

(取材・文:M.TOKU 写真:吉野庫之介)
前島亜美 2nd Single「不器用に 君のとなり」は、発売中。

