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西島秀俊、才能豊かな若手俳優との共演から刺激 駆け出し時代に学んだ大先輩の姿勢とは

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西島秀俊
西島秀俊 クランクイン! 写真:米玉利朋子(G.P. FLAG inc)

 年齢を重ねるごとに、ますます俳優としても魅力を増している西島秀俊。ベストセラー作家・湊かなえの小説を映像化したドラマシリーズ『人間標本』(Prime Videoにて12月19日より世界配信)では猟奇的な殺人を告白する男をミステリアスに演じ、耽美と狂気が入り混じる唯一無二の世界へと視聴者を誘う。近年は日本のみならず、海外にも活躍の場を広げ、新たなチャレンジを続けている西島。若い人を大切にする原点や、駆け出し時代に背中を押してくれた藤田まことさんへの感謝。50代の働き方までを語った。

【写真】大人の男の渋さと色気あふれる! 西島秀俊、インタビュー撮りおろしショット

◆「誰も予想できないような真実にたどり着く」

 「イヤミスの女王」と呼ばれる湊が、10年来温めてきた“親の子殺し”というセンセーショナルなテーマに正面から挑んだ原作を実写ドラマ化した本作。蝶の研究者である榊史朗教授(西島)が、息子の榊至(市川染五郎)を含む6人の少年たちを「人間標本」にしたという衝撃の告白から幕を開け、それぞれの愛憎が絡み合いながら、意外な結末へとたどり着くミステリーサスペンスだ。

ドラマシリーズ『人間標本』メインビジュアル (C)2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.
 穏やかな笑顔で、死体を「人間標本」にしたと自首する父親役を担った西島。挑戦的な役柄とも言えるが、オファーが舞い込み「すぐに原作を読ませていただき、挑戦したいと思いました」と前のめりで参加したとのこと。

 心惹かれた一番の理由は、原作の持つ力。事件にまつわる出来事を見つめる視点がどんどん変化していく物語に魅了されたそうで、「二転三転としながら、最後に真実にたどり着くのですが、誰も予想できないだろうと思うような真実なんです。最後のワンカットまで観ていただくことで、なぜそうなってしまったのか、そういうことだったのか、というのがわかります。ぜひ最後まで観ていただきたい」とコメント。異常殺人者か、至高の芸術家かと視聴者も翻弄するような役柄となるが、「チャレンジする価値のあるものだと思いましたが、難しかったです。本当に(子殺しという)ハードルを乗り越えられるものなのか、未だにわかりません」と振り返る。

 原作者の湊は、本作について「デビュー時よりのテーマである『人は同じものを見ているのか』に、蝶の特性と芸術を重ねて描きました」とコメントしている。西島は「様々な蝶の特性と登場人物たちのキャラクターをリンクさせたり、蝶が見ている世界と、アートの世界で生きる人たちが見ている世界をリンクさせたりと、発想がすばらしいんです。湊先生の着眼点に驚きました」と感嘆。

 「これまでにも『羅生門』をはじめ、視点によって真実が変わって見えてくるという物語はたくさん作られてきています。今は特に、『この情報は正しいのだろうか』と確信が持てない状況も多いです。自分の見えているものだけが『真実だ』と思うことは、とても危ういことだと思っていて、自分の意見が正しいのかどうかも疑わないといけない時代になっている気がします。それぞれの視点によって違う真実が見えてくる本作は、そういった意味でもとても現代的なテーマを描いていると感じています」と語る。

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◆市川染五郎ら若手俳優たちの才能は「本当にすばらしい」

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