キンタロー。、「安定よりも変化を求める」性格を原動力に「今年は知的なお笑いを目指す」

――2011年に上京して、2012年のデビュー1年目には前田敦子さんのモノマネで大ブレイクしました。あの時はどんなお気持ちでしたか?
キンタロー。:お笑い芸人として世の中に出られたっていう達成感があって、なんなら前田敦子さんのままずっと居座り続けようと(笑)。世の中に出られたことがゴールだ、ここから安泰だって思ってたんですよね。でも周りから「いやいや違う違う」「このままでいたら一発屋になりますよ」と激しいツッコミが入り。「え?そうなの?」「なんでそんな水を差すの? ちょっと楽しさを味わわせてよ」って思ったんですけど、「お前はそのまま上手くいくと思ってるのか?」「いくわけないだろう!」と100人占い師体制みたいに言われて嫌でした。
――周りからの言葉は気になってしまうタイプですか?
キンタロー。:気にしたくないんだけど、嫌な言葉って気になりませんか? メンタル弱ってると余計に。
今思い出したんですけど(笑)、友達にすごくいい!って薦められた占い師にも嫌なこと言われたんですよ。「お笑い芸人を目指しています」って言ったら、「あぁ。あなた、中身なんもないからダメだ」って(怒)。占い師たちに嫌な言葉を投げかけられるたびに、今に見てろよ!打ち克つぞ!っていう負けん気精神でやってきた感じもあります。
でも昨年SNSに上げたあるモノマネが炎上した時は落ち込みました。私もいろいろ反応を予想できるようになってきていたし、危機管理能力が備わっていないわけじゃなく、ある程度常識もあって何がよくて何がダメなのかわかっているつもりでいたんですけど、ほかの人もやっているのに謎に私だけ炎上して…。かなりメンタルもやられました。SNSなどのコメントもなんでもかんでも言っていいもんじゃないよっていうのはみんなに言いたいって思いますね。名前を隠して言えちゃうので、余計気軽にひどい言葉を浴びせちゃいがちになりますけど、そうじゃないよ、自分に返ってきますよっていうのは伝えたいです。
――モノマネで言うと、年始に放送された『マジ歌選手権』でのモノマネ芸人・キンタロー。さんの魂の叫びのようなラップが印象的でした。
キンタロー。:自分が日々感じている息苦しさ、思いの丈を歌詞にしたんですけど、浜崎あゆみさんの気持ちがわかりましたね。自分で歌詞を書いて、自分で歌うってすごく気持ちが入るんだなって(笑)。
――浜崎さんとはモノマネがきっかけで共演も果たされました。
キンタロー。:ご本人が認めてくれて共演できるというモノマネ芸人にとって夢のような最高峰のゴールでした。あゆのモノマネをする人はいっぱいいる中で、私が急にバーンと出てきたから、あゆモノマネ芸人全員に嫉妬され嫌われたかもしれないですけど、女子高生時代に、女の子の心の内を歌ってくれるというあゆの歌詞に恋愛経験がないながらも「あ、こういう気持ちなのかしら?」なんて思っていた私が、そんな教祖様の隣でステージに立つなんて人生のとんでもない1ページだったなと思います。

――キンタロー。さんは、モノマネの新作にも積極的に取り組まれ、結婚も出産もして、さらには独立してフリーになって、とバイタリティーの塊のように感じるのですが、その原動力はどんなところにあるのですか?
キンタロー。:同じことをずっとするのが苦手な性格なんですよね。要所要所でラーメンの味変みたいに変化を求めてしまうというか。安定してずっと同じ感じでやるというよりは変化していきたいっていう気持ちがどこかにあるから、それが原動力なんだと思います。
――今回のドラマもまた新しい変化をもたらしてくれそうですね。
キンタロー。:ドラマでゲットした演技力を、自分のお笑い畑に新しいアプローチとして活かしていきたいですし、相乗効果を狙っています。これまで出すことばかりでしたけど抑えるということを学びましたし、抑えの演技も必要だなと今回感じました。
――最後にドラマを楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
キンタロー。:クスっと笑えてホロっと涙もできる、さらにおいしいラーメンまで見ることができるという気軽な気持ちで楽しめる素晴らしいドラマになっています。ぜひとも多くの人に観ていただきたいです。
私はクスっと笑ってホロっとする中で、ギョッ!とできる味変スパイスになっていると思うので、えぇっ!となりながらお楽しみください(笑)。
(取材・文:渡那拳 写真:高野広美)
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