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石見舞菜香×川井田夏海、『ふつつかな悪女』で挑んだ“身体と心”の入れ替わり演技

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■人から受けた優しさが、誰かを思いやる力になる

――玲琳と慧月は、ある意味で“相手の人生を生きる”ことで初めて見えてくるものがあります。お二人ご自身も「相手の立場になって考えること」の大切さを感じた経験はありますか?

石見:新人の頃、現場でのことやお芝居の悩みを先輩に相談したことがあったんです。その時に、「自分にもそう思う時期があったよ」とか、「その悩みは間違っていないよ」と受け止めてくださって。それがすごく心強かったんです。

同じ役者の道を進んでいるからこそ、悩むポイントが重なることもあるんですよね。尊敬している先輩でも一度は同じ道を通っていたんだと思うと、自分の悩みも否定しなくていいんだと感じられましたし、すごく寄り添ってもらえた感覚がありました。

だから、私も後輩から相談を受けた時には、まず共感することを大切にしています。「分かるよ」「私もあったよ」と伝えるだけで、少し安心できることがあると思うんです。実際、自分自身も本当に同じことで悩んできたので。あの時に先輩からいただいた気遣いや優しさを、今度は自分も返していけたらいいなと思っています。

石見舞菜香
川井田:私は、昔していたアルバイトでの様々な経験から、より店員さんの気持ちを考えるようになりました。たとえば、お客さんから「ありがとう」と言ってもらえるだけで、すごくうれしいんですよね。「美味しかったです」と言っていただけると、私が作ったわけではないんですけど(笑)、それでもこんなにうれしいんだと思って。

だから、自分がお店に行った時も、なるべく「ありがとうございます」とか「美味しかったです」と伝えるようになりました。自分がされてうれしかったことは、自然と返したくなるんですよね。

石見:そうやって人は優しくなっていくんですね。

川井田:人から受けた優しさでね。悪女の慧月も、これからきっと優しくなれるはずです(笑)。

石見:玲琳の優しさに触れて(笑)。

川井田夏海
――最後に、本作をこれからご覧になる方に向けてメッセージをお願いします。

石見:原作ファンの方には、アニメならではの色や音楽、キャラクターの動きを楽しみにしていただきたいです。アニメから入る方は、最初は設定や名前に少し難しさを感じるかもしれませんが、描かれているのは人と人との関係や、自分自身と向き合うこと。とても人間らしく、入り込める物語です。入れ替わり劇の面白さはもちろん、キャラクターたちの心の動きにも注目していただけたらうれしいです。

川井田:女性の美しさも、弱さも、きれいな部分も、醜い部分も、ここまで艶やかに描いている作品にはなかなか出会えないと思います。そんな作品を演じ表現できることは、役者冥利に尽きますし、このタイミングで任せていただけたこと、そしてそれを石見さんと一緒に臨めたことを本当にうれしく感じています。美しい衣の下に隠れた、人間の本音や感情にもぜひ注目して楽しんでいただきたいです。

(左から)石見舞菜香、川井田夏海
(取材・文・写真:吉野庫之介)

 テレビアニメ『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』は、7月12日よりテレ東系列にて毎週日曜23時45分から放送。

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