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『ドライヴ』鬼才監督が激白!地獄を見た破産から、宮崎駿監督とのタッグ熱望まで

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『ドライヴ』でブレイクしたニコラス監督、破産から得たものは「俺はこれを観たい」マインド 
『ドライヴ』でブレイクしたニコラス監督、破産から得たものは「俺はこれを観たい」マインド クランクイン!

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ニコラス・ウィンディング・レフン

宮崎駿

 2011年の映画『ドライヴ』で一躍日本の映画ファンから注目された、デンマークの鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン監督。そんな彼が引き続きライアン・ゴズリング主演で放った映画『オンリー・ゴッド』がまもなく日本公開される。

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 「前作が日本の観客に受け入れられ、さらに僕自身にも興味を持ってもらえるのは嬉しいこと。謙虚な気持ちにもなる」と顔を赤らめながらレフン監督が言うように、1997年のデビュー作『プッシャー』の紹介は日本ではビデオスルーの扱いで、その後の監督作はすべて未公開という状況だったにもかかわらず、『ドライヴ』の公開以降は過去作が次々と紹介された。日本では無視された『プッシャー』は、海外では熱狂的ファンを生みシリーズ化。リメイクも製作されたカルト作である。

 そうなるとニコラス監督はまるで順風満帆な映画作家ロードを歩んできた人のように思えるが、実は違う。『プッシャー』での才能を買われたニコラス監督は、ハリウッド俳優ジョン・タートゥーロを招いて『Fear X』を作った。だがそれが驚くほどに大失敗。敗北から復活までの顛末を追ったドキュメンタリーが製作されるほど地獄を見た。

 「僕自身もなぜあのようなことになったのか、今振り返ってもわからない。製作は困難を極めたし、破産もした。銀行に100万ドルの借金を抱えて、まさに試練だった」と肩を落とす。しかし「そのとき僕に問われていたのは、這い上がるか、転落するかの二つに一つだった。芸術家というのは、苦難や苦境、弱みを自分のパワーにして跳ね除けていかなければいけない。それにあの経験がなければ、ほかの作品を作ることもなかったと思うし、一度どん底を見たからこそ、成功を実感することもできるんだ」と今ではターニングポイントとしてとらえている。

 作品にもその影響は色濃く表れている。「どん底を経験したことで、人生は一度きりの短いものだと悟った。だから僕はそれ以来、自分のフェティシズムに基づいて映画を作るようになった。『俺はこれを観たい』という考えが自分の映画作りの動機にもなったんだ」と心境の変化を説明する。『Fear X』以降に製作した『ブロンソン』『ヴァルハラ・ライジング』『ドライヴ』そして『オンリー・ゴッド』は「どん底を見る前に作った映画以上に楽しく作ることができた。それは批評家の意見や評価を気にしなくなったから。僕は世界一のフィルムメーカーではないけれど、自分ならではの映画を撮れている、という自負と確信が誰よりもある」と胸を張る。特に本作はレフン監督自身が「パーソナルな作品」と認めるように、ある意味で“俺のための映画”になっている。

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