北野武監督「上手い役者を集めた」 ベテラン俳優・藤竜也、北野組初参加で緊張
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藤は北野組のスピーディーな現場にも驚いた。「とりあえず撮っておこう、というのがない。あれもこれもと試されると、役者にとってそのエネルギー消耗はかなりの負担になる。北野監督は鮮度のいい刺身をスッと切って出してくれる、そんな感覚があった」と舞台裏を振り返ると、北野監督も「自分が漫才出身だからだね。客前で同じネタを2度やってもウケないわけで、最初に出すのが一番いいに決まっているから」とその理由を説明する。
藤らベテラン俳優をバスに乗せてのカーチェイスについて北野監督が「ハリウッドお得意のCGアクションはリアル感がなくて物足りない。商店街のセットを本当に壊すのには快感と共に、アナログの面白さがある。本物ならではの想像を超えるハードさも生まれる」というように、カーチェイスでの破壊シーケンスは本物志向。
乗車した藤は「テーマパークのジェットコースターのようだった。相当な遠心力もあるし、皆で必死にポールにしがみついていました」と苦労を滲ませる。そんなベテラン勢の熱演に北野監督は「誰も文句を言わなかったし、アクションシーンの大半は本人たちがやってくれました。上手い役者を集めると楽だよ。あとは初日まで生き延びてくれる事を祈るばかり」と感謝の毒舌だ。
映画『龍三と七人の子分たち』は、4月25日より全国公開。