中尾明慶、家族に「悲しい思いをさせちゃいけない」 俳優・父親として心境に変化

親しみのある笑顔のなかに、確かな演技力が光る俳優・中尾明慶。2013年に結婚。一児の父となった彼だが、「尊敬できるような背中を見せてあげなければいけない」と子どもの存在が大きなパワーとなっている様子。家族を得たことでの心境の変化を聞いた。
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映画『鏡の中の笑顔たち』で中尾は、白石隼也演じる主人公の兄貴的存在・和也役を演じている。本作は、独りよがりだったカリスマ美容師の主人公が、訪問美容を通して技術より大切なことがあることに気づいていく人間再生の物語だ。
12歳の時に俳優デビューした中尾。芸能界に飛び込んだ理由は「テレビに出てみたいという夢があって。見てくれた人に“素敵だったよ”と言われたくて始めた仕事」だという。「小学生の時から始めて、中学生の時には『金八先生』に出て。そこからずっと走り続けてきた」と役者道を振りかえるが、「街を歩いている時に声をかけてもらっても、“うわ、ちょっとな”となる時期があった」と対応を渋ってしまった時期があるそう。
「18から21歳くらいの時ですかね。“応援しているよ”と言われたくて始めた仕事なのに、調子に乗って、天狗になっていたのかもしれない。いつしか“それは違うだろう”と気がついて。今は素直に“ありがとうございます”と言えます。誰にでも、そうやって変われる瞬間ってあるんじゃないかな」。
劇中の主人公は、「人に喜んでもらえる仕事だ」という気づきをもとに、仕事への充実感を取り戻していく。迷いの時期には、「初心に帰ることが大事」と中尾。「家族といる時もそう。嫁とたまに喧嘩だってするし、親に対しても友達に対しても、いろいろなことがある。何かあった時に、ギアを戻せる人間でありたいなと思います」。