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『カイト』原作者・梅津泰臣、日本アニメの実写化については「肯定派」

映画

梅津泰臣、『カイト』に“役者”として「爪痕を残したかった」
梅津泰臣、『カイト』に“役者”として「爪痕を残したかった」 クランクイン!

 今年4月に公開され、9月16日にブルーレイ&DVDが発売される映画『カイト/KITE』。カルト的な人気を集めたアニメ作品のハリウッド実写版として、完成まで13年の月日を費やし、ついに日の目を見ることになった。今回は、アニメ版の原作・脚本・監督を手がけた梅津泰臣が、実写版にまつわるエピソードを明かしてくれた。

【関連】映画『カイト/KITE』フォトギャラリー

 本作は、人身売買が行なわれる近未来を舞台に、両親を殺された少女サワの復讐劇を描く。試写会で見たという梅津は「感謝の念が強かった」と述べる。「アニメ版をリスペクトしたシーンも随所に見られ、懐かしかったです。そして、向こうのスタッフが制作に注いだ情熱。それをフィルムの端々から感じました」。

 実写版では、各シーンでビビットな色使いが目を引く。「監督のラルフ・ジマンが、意図的に赤の色をコントロールしている気がします。色彩が鮮やかですよね。ロケーションも素晴らしく、ヨハネスブルグの街が映えました。あの空気感は、アニメではちょっと出せません」と賞賛する。

 1998年に発売されたアニメ『A KITE』は、アクション要素があるとはいえ、過激なエロスも交えた18禁。当時、ハリウッド3社から実写化のオファーが来るとは予想だにしておらず、ひたすらビックリしたという。「前例もなかったので。最初は詐欺じゃないかと疑っていました」。

 その後、映画版のシナリオは何度も書き直され、梅津もアドバイスを求められる。「シナリオはだんだん迷走して……。9稿までやり取りを重ね、途中で全くの別物になったときもありました。失望して落胆しましたね。脚本には女体盛りの描写もあり、アメリカ側のプロデューサーに抗議しました」と笑いながらの回答だったが、原作者ゆえの“親心”がうかがえた。

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