豊川悦司&鈴木京香、“おとなの恋愛”語る 一目ぼれとは無縁

関連 :
豊川悦司、鈴木京香共演で、禁断の恋を描いた大人の物語『連続ドラマW 荒地の恋』が完成した。役柄に感情移入させる演技には定評がある2人だが、共演はドラマ『青春の門-筑豊篇-』以来、約10年ぶり。そんな豊川と鈴木に、再共演により、新たに発見した魅力や作品の持つメッセージについて語ってもらった。
【関連】『連続ドラマW 荒地の恋』インタビューカット&場面写真
本作の舞台は1970年代後半から80年代。豊川演じる北沢太郎は、戦後に同人誌「荒地」を立ち上げたものの、新聞社の校閲部に勤務し、そのたぎる思いをどこか隠しつつ細々と創作活動を続けている男だ。「時代的に戦争を体験している人たち。そういう人たちって、戦争が終わっても何かしら戦いを続けている人が多く、荒地派の詩人たちも戦争を体験しているからこそ、戦うのを辞められないでいるのかなって感じました。ある意味強迫観念から創作しているみたいな」と役柄への解釈を述べる。
一方、鈴木は、松重豊演じるカリスマ詩人の妻・明子を演じる。「明子は一見するとでしゃばりで積極性が強い、エキセントリックな女性に見えますが、私が一番共感したのは、芸術を生業にしている夫や(豊川演じる)太郎さんを純粋に尊敬しているところなんです。その部分があるから、色々な局面において少女のようにしていられたのかなって思うんです」と自身とシンクロする部分を語る。
そんな太郎と明子は劇中、恋に落ちる。50代半ばに差し掛かった男の禁断の恋だ。「大人になればなるほど、人を好きになることに対して臆病になっていく気がしますね。若い頃は大胆に踏み込んでいけたものが、大人たちはどうしても石橋を叩いて渡る感じがある。太郎も大いに迷いながら、何かに背中を押されて旅に出る感じ」と豊川は自身と太郎を照らし合わせる。
鈴木も「大胆さは減っていく感じがしますね」と豊川の意見に同意しているようだが「20代の時、40代の方たちってもっと大人に見えたのですが、自分が大人と言われる年齢になると、そんなに自分は大人じゃないなって思います」とほほ笑む。さらに「太郎さんが(相手からの手紙が来ていないか)ポストを何度も見に行くシーンなど、意外と10代と変わっていない部分って多いと思うんです。やきもち焼いたりね」とつぶやくと、豊川も「やきもちは年を取ってからの方が強くなるかもしれませんね。本能的に(恋愛する)可能性が少ないことが分かっているのかも」と追随する。