滝沢秀明、30代で映画初主演の新境地「子供心を常に持っていたい」
滝沢が扮した「こどもつかい」は、奇妙なマントを身にまとい、特殊メイクで見た目にも強烈なインパクトを残した。正体不明の不気味な役どころで新境地を踏んだ滝沢に、周りの反応を聞くと、「最初はやっぱりみんなも僕が追われる側の立ち位置だと思っていたので、びっくりはしていました(笑)。狙ったわけじゃないんですけどね」と朗らかに語る。
そもそも清水監督の印象について、滝沢は「僕は世代的にも『呪怨』ですからね。もう、みんなでワアワア騒いで観ていたので、やっぱり嬉しかったです」と自身も希望したタッグだったという。そして、「僕の中ではすごくチャレンジなことなんです」と、出演に際しての本音を切り出した。「今までこういった役もやらなかったですし、清水監督とできたことも、すべてにおいて今回は本当に“攻める”作品という気がしています。ひとつのジャンルやひとつの時代をつくるときは、絶対にチャレンジしているはずなんです。『呪怨』も、もしかしたらそうだったかもしれないし、今の時代に、またひとつの作品を監督が仕掛けたのかなっていう熱は感じました」と、すでに手ごたえにも似た実感を口にした。
大人でもこどもでもない、不思議な「こどもつかい」の役どころは、30代の滝沢が演じたからこその凄みや不気味さまでも演出しているように見える。実際、30代の男としての滝沢は、何を想い、日々歩みを進めているのだろうか。「僕自身は、子供心を常に持っていたいなと思っています。やっぱり先輩達…特にマッチさんを見ていると、もう大きな子供じゃないですか(笑)。でも、そこでも男の魅力というか、男から見てもかっこいいな、いくつになってもマッチさんだな、って思えるので、そういう気持ちは常に持っていたほうがいいと思っているんです」。(取材・文:赤山恭子)
映画『こどもつかい』は6月17日より全国公開。