『ジャスティス・リーグ』エズラ&レイが語る、「不完全」なヒーローの魅力
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自分の能力と気持ちがマッチしない“半人前”のフラッシュを演じたエズラは、キャラクターの立ち位置をこう分析する。「ヒーローとしては、オーラもなく不完全。孤独で社交性もないが、出てくる言葉がとてもユニーク。しいて良いところを挙げれば、謙虚さかな。苦労したり、不安に思ったり、脆(もろ)い人間性を自己投影できる点では、映画と観客をつなぐキャラクターだと思っている」。コミックスでは、ヒーローとして急成長を遂げて行くフラッシュだが、エズラは、「もし、映画版のシリーズが続くなら、彼がどうやって成長していったかをじっくりと描いていきたい」と意欲を見せる。
人間臭く、まだまだ青いフラッシュに対して、もっと複雑なキャラクターがサイボーグ。“半分人間、半分マシン”というワケありヒーローを演じたレイは、「悲惨な事故によってネガティブな人生を送っていたが、人類を助けるために自分を鼓舞し、ポジティブに生きようと努力する粘り強さは、とても尊敬しているんだ」と強調。「今、人間は技術に頼った生活をしているという点では、姿は普通でも、半分マシンと言っても過言じゃない。例えば、スマートフォンを忘れて外へ出ると、裸になった気分になるだろ? 他とのつながりを失ってしまいそうな不安感がある。サイボーグは、やがて来る危うい人間社会を比喩していると思うんだ」と指摘した。
インタビュー中、どっしりと構えて話すレイに対して、常に体を動かし、エネルギーが有り余っている様子のエズラ。「アクションシーンは概ねCGまかせだった」というレイに対してエズラは、「僕はとにかく動くことが大好きで、スタントも“全部やらせてくれ”って言ったんだ。演技は分かりづらいところがあるけれど、スタントはできたか、できなかったか、はっきりと答えが出るからすごくやりがいがある」とニッコリ。「でも、僕があまりにも全部やっちゃうから、スタントマンの1人がフラストレーションを起こしちゃって…みんなから怒られちゃったよ」と、うれしそうに撮影を振り返っていた。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『ジャスティス・リーグ』は11月23日より全国公開。