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『M:I』マッカリー監督、トム・クルーズと共に“不遇の時代”を乗り越えた過去を明かす

映画

前作『ローグ・ネイション』に続き2作連続でメガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督
前作『ローグ・ネイション』に続き2作連続でメガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督 クランクイン!

 トム・クルーズが主演を務める『ミッション:インポッシブル』シリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』で、前作に続きメガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督。12年前、映画を作る機会を失くし引退を考えていた彼は、同じくスランプをささやかれていたトムと出会い意気投合、そのときを境に運命が激変したと述懐する。お互いを励まし合いながら“不遇の時代”を乗り越えた二人の間に芽生えた固い絆とは?マッカリー監督本人が思い出をかみしめながら粛々と語った。

【写真】トム・クルーズ、クリストファー・マッカリー監督らが登壇した来日記者会見の様子

 「あれは、2006年の終わりだったね」とアルバムをひもとくように切り出したマッカリー監督。「ちょうどトムがパラマウント映画との契約が終わり、メディアが騒いでいたころ、私も7年ぐらい映画を作るチャンスを与えてもらえず、この業界を辞めようと思っていたんだ。そんなある日、L.A.のレストランで、隣に居合わせた二人の客が、トムに対して“もう彼の映画人生、終わりじゃない?”みたいなネガティブなうわさ話をしていてね。それを聞いた瞬間、“間違っている、トムはまだまだやれる俳優だ!”と心の中で激しく反発したのを今でも覚えているよ」。

 きっかけは、見知らぬ客の根拠のないうわさ話。自分自身が置かれた境遇に対する怒りの感情も重なったのだろうか、これまでトムと全く接点がなかったマッカリー監督は、「引退する前に、彼がどんな男か、一度会って話してみたい」という思いが募り、積極的にアタックを試みる。「まずは、トムの制作会社(クルーズ/ワグナー・プロダクションズ)に接触し、徐々に関係を築きながら、なんとかトム本人に会うことができた。初めて対面したときに驚いたのは、我々はまるで旧知の仲のようにウマが合ったこと。好きな映画が同じだったり、映画製作に対する情熱が同じだったり、(『ユージュアル・サスペクツ』など)私が書いた脚本も凄く気に入ってくれて、話せば話すほど意気投合し、友情がどんどん深まっていくのを感じた」と振り返る。

トムと出会った頃のエピソードなど貴重な話を語るマッカリー監督
 やがて、「トム、君のために脚本を書くよ」という流れになり、お互いの思いが一つになって製作に漕ぎ着けた最初の作品が『ワルキューレ』(2008年)。マッカリー監督がペンを振るい、盟友ブライアン・シンガーがメガホンを取った。「そのころ、クルーズ/ワグナー・プロダクションズは、ユナイテッド・アーティスツの経営権を取得し、トムと約25年間コンビを組んでいたポーラ(・ワーグナー)が同社のCEO(現在は退社)になっていたことから、トムの相棒役として私が指名を受けたんだ。“トムと映画を作るときはプロデューサーもやってくれないか”と。最初はプロデューサーなんてやったこともないし、意味もわからなかったので、返事を渋っていたけれど、“これにどう返答するかによって、今後の人生が大きく変わるかもしれない”という妙な予感があったので、思い切って“イエス!”と答えたよ。案の定、予感は的中。その日から人生は180度激変したよ。もう、トムとベッタリの毎日さ」と笑顔を見せる。

 その後、トムとマッカリー監督の蜜月コンビは、快進撃を開始。『アウトロー』(2012年)を皮切りに、シリーズ第5弾『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年)を大成功に導き、さらに、『アウトロー』でファンの心を掴んだ人気キャラクター“ジャック・リーチャー”のシリーズ化にも着手。そして、『ローグ・ネイション』『フォールアウト』と、『ミッション:インポッシブル』シリーズとしては異例の2作連続で監督を務めるなど、トムから全幅の信頼を得る唯一無二の存在となった。

 来日記者会見でお互いを称え合う中、マッカリー監督は、「トムほど映画に全力投球し、全身全霊を捧げる俳優は見たことがない。彼の献身的な姿勢は、周囲の人間にも感染する。だから、トムと出会って本当に努力をするようになったし、自分にとって“不可能”だと思っていたことも、いつの間にかできるようになった」と称賛の言葉を惜しまなかった。「あの日、トムへの誹謗をレストランで聞かなかったら?」「あの日、ポーラの誘いに首を縦に振らなかったら?」マッカリー監督はもとより、トムのキャリアも今とは全く違うものになっていたことだろう。

ジャパンプレミアでガッチリ肩を組むトムとマッカリー監督 信頼の厚さが随所で垣間見えた
 最新作『フォールアウト』では、奪われた3つのプルトニウムによる同時核爆発を阻止するというシリーズ最大・最難関のミッションにイーサン・ハント(トム)率いるIMFチームが挑む。テスト試写で観客から「アクションシーンが多すぎる!」と、なんとも贅沢な指摘を受けたそうだが、これに対してマッカリー監督は、「カーチェイスやヘリコプターチェイスはもっとボリュームがあったんだけど、かなり削ったね。イーサンとCIAのウォーカー(ヘンリー・カヴィル)がケーブルを使って120フィート(約37m)降下するシーンは、全てカット。予告編に少し使ったけどね」と苦笑い。「あとは、イーサンと女スパイ・イルサ(レベッカ・ファーガソン)が対決するファン垂涎のシーンもあったが、これもカット。ただ、もしかするとこのシーンは、どこかで復活させるかもしれないな…」と、最後は意味深な言葉で期待をあおっていた。(取材・文・撮影:坂田正樹)

 映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日より全国公開。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』8月3日(金)全国公開 (C)2018 Paramount Pictures.All rights reserved.

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