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阿部寛、8年続いた『新参者』シリーズに感謝「俳優人生の支えだった」

映画

阿部寛、8年続いた主演作『新参者』シリーズを振り返る
阿部寛、8年続いた主演作『新参者』シリーズを振り返る クランクイン!

 東野圭吾の人気ミステリー小説を実写化した『新参者』シリーズの完結編となる映画『祈りの幕が下りる時』。劇場を涙で濡らしたあの感動作が早くもブルーレイ&DVD化され(発売中)、主人公の刑事・加賀恭一郎役を務め上げた俳優の阿部寛が、改めて本作、そして8年続いたシリーズを振り返った。

【写真】『祈りの幕が下りる時』阿部寛インタビューショット&映画場面写真

 2010年、日曜劇場(TBS系)の連続ドラマ『新参者』としてスタートした本シリーズは、2本のスペシャルドラマ『赤い指』『眠りの森』、そして映画『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』を経て、本作で遂にフィナーレを迎えた。今回は、主演の阿部をはじめ、溝端淳平、田中麗奈、山崎努らレギュラー陣に加え、新キャストとして松嶋菜々子、伊藤蘭、小日向文世らが参加。ドラマ『半沢直樹』『下町ロケット』(いずれもTBS系)の名匠・福澤克雄がメガホンを取る。

(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会
 謎に包まれた絞殺事件の捜査線上に舞台演出家・浅居博美(松嶋)が浮上したことから、主人公・加賀(阿部)の母が失踪した理由や父との不和、さらには加賀自身の過去が解き明かされていく本作。シリーズの中で最も“泣ける”作品として大ヒットを記録し、座長としてまさに有終の美を飾った阿部は、「淋しいという気持ちよりも、最後にふさわしい終わり方ができたという満足感の方が大きいですね。福澤さんがシリーズをきっちりとまとめ上げてくれた」と笑顔を見せる。

 その福澤監督を推薦したのは、『下町ロケット』でタッグを組んだ阿部自身だ。「最後の『新参者』シリーズを福澤さんに撮ってもらったら“どんな作品になるだろう?”と思ったのでお願いしたんです。“刑事ものは苦手”とおっしゃっていましたが、素晴らしいものにしてくださった。特に演出のテンポ。例えば、捜査会議辺りからドキドキするような展開が始まっていきますが、あのスピード感は福澤さんならでは。観客を飽きさせず、さらに家族の感動的な物語を絡めていくところは鮮やかだった」と絶賛。

(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会
 ただ、俳優陣は相当苦しんだようで、「レギュラーはもとより、新キャストの皆さんも、お芝居の限界に挑んでいました。福澤さんにどんどん追い込まれ、普段以上の力を出さなければいけないので、今まで観たこともないようなお芝居が次々と生まれた」と述懐。特に初共演の松嶋の深い演技に驚かされたという阿部は、「松嶋さんは、心でお芝居をされる方。その時々によって目の奥にある感情が変化していくのがはっきり分かる。それでいて気負うシーンでも全く気負いがない。小日向さんとの鬼気迫るシーンは、女優の域を超えていた」と声を弾ませた。

(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会
 主人公・加賀に扮して8年。もはや分身と言っても過言ではないキャラクターだが、シリーズを振り返り、阿部は感慨深げにこう語る。「確かお話をいただいたのが45歳くらいのとき。それまで刑事ドラマは苦手意識があったんですが、“そろそろ深みのある刑事役をやれないと”という気持ちがあったので、覚悟を決めてお引き受けしたのを覚えています。それまでは、どちらかというとエキセントリックな役が多かったのですが、加賀恭一郎は、頭で解決していく静かな刑事。相手の心の変化を写し出す演技を作っていく必要があったので、役を通して勉強になる部分がとても多かった」。

 さらに、加賀からにじみ出る雰囲気について阿部は、「小さい頃、近所で事件があったらしく、私服の刑事さん4~5人が家に来て、“何か見なかった?”と聞かれたことがあって。そのときの刑事さんの“物腰は柔らかいけれど物凄く怖い”という記憶が頭にあった(笑)。罪のない一般の人が刑事に接したときに受けるこの感覚を加賀から感じ取ってもらえたら、という思いで演じました。優しさと恐怖、まさに表裏一体のキャラクターが加賀恭一郎なんです」と、ちょっぴりかわいい裏話も披露した。

(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会
 加賀の相棒・松宮脩平を演じた溝端とは、プライベートでも「加賀と松宮のような関係」と目を細める阿部。原作者の東野からは「新作を書こうと思うと、阿部さんの顔が浮かぶ」と苦笑いされるほど、加賀恭一郎と阿部は切っても切れない縁となった。「この8年間、良いときも悪いときも、僕の俳優人生を支えてくれた。最初は“この役を阿部ができるのか?”と思われた方も多かったと思いますが、そういった意味では、大きな挑戦でしたが、自分なりにベストは尽くせたかな」。晴れやかな笑顔が、充実した日々を物語っていた。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『祈りの幕が下りる時』ブルーレイ&DVDは、現在レンタル&発売中。

※山崎努の「崎」は「たつさき」が正式表記

(C)2018映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会

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