北川景子、髪を切って挑む「性的な目で見られることに嫌悪感がある役」
今回、北川は長かったロングヘアーをバッサリと切っての出演だ。その意図について尋ねると、「実は、大河ドラマ『西郷どん』がクランクアップして、カツラをつける必要がなくなったので、気分転換で切ったんです」と笑顔を浮かべた。
「なので、この役のためというわけではなかったのですが、結果としては髪を切ったことが東雲樹という役柄を演じる上ではよかったと思います。東雲は、性的な目線で見られることに対して嫌悪感がある役柄ではないかと台本を読んで思いました。長い髪を巻いてお化粧をしっかりしてというよりも、今のおかっぱ頭の方が東雲樹の心情にも合っていると思います」。
さらに北川は、本作のテーマである「フェイクニュース」について、「私はもともと表に出る仕事をしているので、ニュースを鵜呑みにしないという考えがありました」と明かす。
「私は、この作品に出演する以前から、ある意味、冷静な気持ちでマスメディアの情報を目にしていたと思います。しかし、どうしても偏ったニュースにだまされ、踊らされてしまう人はいる。フェイクニュースは絶対になくならないと思いますし、止められるものでもないので、報じる側が責任を持って報じなければならないと思います。しかし、受け取る側も選択する判断力を持ち、自分にとって必要なニュースを選ぶ力を養わなければいけないと思いました」。
ネット社会の今、決して他人事ではない「フェイクニュース」。避けては通れないからこそ、北川がそうしているように真摯に向き合わなければならない課題の一つなのだ。(取材・文:嶋田真己)
土曜ドラマ『フェイクニュース』は、NHK総合にて前編が10月20日、後編が27日21時放送。