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若葉竜也「鮮度を失わないように」 キャリアを重ね募る危機感

映画

 現在29歳だが、キャリアは長い。今泉監督も「技術力がある」とコメントしていたが、そこに危機感を覚えているという。「ある程度映画をやってきて、悪い意味で技術がついてきてしまったという自覚はあります」と客観的な視線を向ける。続けて「そういう芝居って、観ている人にも小手先でやっていると見透かされてしまう。だからこそ、いつでもどんな役でも、その人物にならないといけない。演技したことない人がポンと作品に入ると、生々しかったりするじゃないですか。ある意味でプロになるということは、一番素人に近くないといけないと感じているんです。矛盾していますけれどね」と笑う。


 キャリアを重ねることによって、現場に慣れ芝居の技術も上がる。緊張感も薄れていく。若葉にとってそれが最も「危険なこと」だという。最大のテーマは「慣れないこと」。そうしないと“限界”が来てしまうというのだ。現場へのアプローチ方法も変わった。以前は、クランクイン前日まで、きっちり台本を読み込んでいたというが、いまは撮影開始の2~3週間前までに一度セリフを入れて、そこからまったく台本を読まないようにしている。「現場によっては『セリフちゃんと覚えてねーじゃんか』と言われる危険性もあるのですが、演じる人物が発する言葉は、相手と対峙したとき生まれるもの。すごく怖いことですが、鮮度を失わない方法なのかなと」。


 普通ならキャリアを重ねることで、どんどん気持ちが楽になっていくと思われるが、若葉にとって“キャリア”が敵になる。「正直、これから30代、40代とやっていけるのかなと思う。本当は、バイトして普段の生活をしながら、5年に1回ぐらい映画に出演するというのが理想なのかも。いつでもバイトするぞ! という気持ちはあります」と苦笑いを浮かべる。

 とは言いつつも、本作で演じたナカハラはもちろん、若葉が演じるキャラクターがスクリーンに映し出されると目を追ってしまう。多くのクリエイターが放っておかない実力派俳優だ。(取材・文・写真:磯部正和)

 映画『愛がなんだ』は全国公開中。

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