世界初の女性映画監督の生涯とは? ドキュメンタリー映画『映画はアリスから始まった』公開決定

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第15回バンクーバー国際女性映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞した、世界初の女性映画監督の生涯に迫るドキュメンタリー『映画はアリスから始まった』が、7月22日より公開されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。
【写真】映画『映画はアリスから始まった』ポスタービジュアル
本作は、世界で最初に物語映画を監督した、フランスの映画監督・脚本家・映画プロデューサーのアリス・ギイの生涯と晩年の謎に迫るドキュメンタリー。監督は、これまで数々のミュージックビデオやコマーシャルを手掛け、本作が初長編監督作となるパメラ・B・グリーン。製作にロバート・レッドフォードが名を連ねている。
クローズアップ、特殊効果、カラー映画、音の同期など、現在の標準的な映画製作技法を次々と生み出し、『キャベツ畑の妖精』(1900)ほか1000以上の作品を手掛け、ハリウッドの映画製作システムの原型を作り上げた世界初の女性映画監督であるアリス。そんな偉大な功績を残した、リュミエール兄弟やジョルジュ・メリエスと並ぶ映画のパイオニアである彼女は、なぜ映画史から忘れ去られていたのか?
本作のナレーションを担当するのは、アカデミー賞最優秀主演女優賞を2度受賞しているジョディー・フォスター。ベン・キングズレー、アニエス・ヴァルダ、マーティン・スコセッシら映画界の重鎮や、アリス自身と彼女の親族らへの膨大なインタビュー、緻密なリサーチ、そしてアリス作品のフッテージの数々によって、彼女の功績とその生涯を明らかにする。
本作の公開にあたり、ナレーションを務めたジョディは「私たち映画人の誰もが、初めて物語映画を作ったアリス・ギイを知らなかった。泣きも叫びもせず1000もの映画を作り上げた、非常によくできた女性、アリス・ギイ。彼女は完全に忘れ去られ、歴史から消されていたのだ」、マーティン・スコセッシは「アリス・ギイは優れた感性と詩的な目を持つ監督である」とコメントを寄せている。
「記録するだけの映像は退屈。映画で物語をつくったらどうかしら?」。リュミエール兄弟がシネマトグラフを発明した<映画誕生の年>1895年。その時すでに、アリス・ギイは映画の“物語る力”に可能性を見出していた─。
ポスタービジュアルは、撮影中のアリスを配置したデザイン。横には「1895年3月、リュミエール兄弟が初めて映画を上映した場所に、彼女はいたー」というコピーが添えられている。
映画『映画はアリスから始まった』は、7月22日より全国順次公開。