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ポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』公開決定 実在の修道女を描く奇想天外セクシュアル・サスペンス

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ポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』来年2月公開
ポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』来年2月公開(C)2020 SBS PRODUCTIONS ‐ PATHE FILMS ‐ FRANCE 2 CINEMA ‐ FRANCE 3 CINEMA

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 ポール・ヴァーホーベン監督の最新作にして衝撃の伝記映画『ベネデッタ』が、来年2月に公開されることが決定した。また、今年10月に開催される京都ヒストリカ国際映画祭にて1回のみ先行上映も予定されている。

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 17世紀に実在した女性、ベネデッタ・カルリーニは、レズビアン主義で告発された修道女。幼い頃から聖母マリアやキリストのビジョンを見続けて聖痕を受け、イエスの花嫁になったと報告して信者の注目を集め、民衆の支持を得て修道院長に就任した女性だ。歴史上初のレズビアン裁判記録『ルネサンス修道女物語―聖と性のミクロストリア』(J.C.ブラウン著/1988年刊)を読み、ベネデッタの人物像に魅せられた巨匠ヴァーホーベンは、彼女の生涯をもとに魅力的で唯一無二のセクシュアル・サスペンスを作り上げた。

 『氷の微笑』(1992)のシャロン・ストーン、『ショーガール』(1995)のジーナ・ガーション、『エル ELLE』(2016)のイザベル・ユペールなど、男性も女性も虜にしてきたヴァーホーベンの予測不能な女たち。そこに新たに1人加わったのが、フランスの国民的女優であり、日本では『おとなの恋の測り方』(2016)、『エル ELLE』で知られるヴィルジニー・エフィラである。

 他キャストも豪華な布陣となっている。ヘルムート・ニュートンやフランソワ・オゾンのミューズから世界的大女優となったシャーロット・ランプリングは、「この映画に出演しない理由が見当たらない」と、宗教をビジネスとしてしかとらえていない修道院長を底知れない無表情で演じる。

 また、歌手兼俳優として活動するフランスの大スター、ランベール・ウィルソンは、危険で威嚇的で欲にまみれた“悪党”の教皇大史を演じる。ヒロインの相手役となるバルトロメアには、ギリシャの女優ダフネ・パタキア。家庭内性暴力の被害者、そして聖女ベネデッタを破滅に導くきっかけとなるキーパーソンとして、真っ直ぐで大胆な演技を見せている。

 本作は2021年に行われた第74回カンヌ国際映画祭にて初上映され、大きな話題をさらった。メディアからは、「ヴァーホーベンがまたやってくれたなという気持ちだ。恐らく2021年で最も挑発的な作品であり、時代劇及びブラックコメディ、エロティック・スリラーなど様々なジャンルを合わせた作品であった」(Polygon)、「『ベネデッタ』はヴァーホーベンの集大成のように感じた。彼は1つの物語に性と腐敗、壊れたシステム、そして挑発を盛り込み、楽しく観ながらも深く考えさせてくれる作品を作り上げた」(Roger Ebert)と称賛を寄せられている。

 映画『ベネデッタ』は来年2月公開。

◆ポール・ヴァーホーベン監督のコメント

ベネデッタの物語の独特な性質に惹かれたんだ。17世紀初めにレズビアンの裁判があったこと、裁判の記録や本書のセクシュアリティの描写がとても詳細なことにも感銘を受けた。そしてこの時代、女には何の価値もなく、男に性的喜びを与え、子供を産むだけの存在とみなされていたにもかかわらず、ベネデッタが手段はどうあれ、完全に男が支配する社会で、才能、幻視、狂言、嘘、創造性で登り詰め、本物の権力を手にした女性だったという点だ。私の映画の多くは女性が中心にいる。つまり、ベネデッタは『氷の微笑』、『ショーガール』、『ブラックブック』、『エル ELLE』のヒロインたちの親戚というわけさ。

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