『百花』川村元気監督、サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀監督賞受賞 日本人初
関連 :
女優の原田美枝子と俳優の菅田将暉がダブル主演し、川村元気が監督・脚本を務める映画『百花』が、9月16日から24日(現地時間)まで開催された第70回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀監督賞を受賞。同映画祭で日本人が監督賞を受賞するのは今回が初となる。原田、菅田、川村監督から喜びのコメントが到着した。
【写真】授賞式で笑顔を見せる川村元気監督
本作は、川村の体験から生まれ、27万部を超えるベストセラーとなった同名小説を、原作者である川村自身の監督・脚本で映画化。記憶を失っていく母と向き合うことで母との思い出をよみがえらせていく息子を菅田が、すべてを忘れていく中さまざまな時代の記憶を交錯させていく母・葛西百合子を原田が演じ、ダブル主演の2人が親子の愛を紡ぎ出す。
現地時間9月24日の夜、第70回サン・セバスティアン国際映画祭の授賞式が行われ、川村監督が日本人初となる最優秀監督賞を受賞。同映画祭の監督賞は、過去にアルフレッド・ヒッチコック、ダニー・ボイル、チェン・カイコー、ポン・ジュノなどそうそうたる名監督たちが受賞してきた由緒ある賞。川村監督は、初監督作で日本人初めての受賞という快挙を達成した。
授賞式に参加し、同賞の発表で壇上に上がった川村監督は「初監督作品を評価してくれた、サン・セバスティアン映画祭に心より感謝したいと思います。初監督作品ですし、良いニュースもないだろうとサン・セバスティアンを離れ、ビルバオに行って、グッゲンハイム美術館を見て、呑気に生ハムを食べていたら電話がかかってきて、息が止まりそうになりました」と喜びと驚きを伝えた。
そして「この受賞はひとえに主演の菅田将暉くんと、原田美枝子さんの素晴らしいパフォーマンスのおかげだと思っています。彼らの演技が言語を超えて伝わったのだと確信しています。そして初めての挑戦に力を貸してくれた、すべての素晴らしいスタッフ、キャストに感謝したいと思います」と、キャストやスタッフへの深い感謝をにじませた。
さらに川村監督の受賞発表を受け、菅田と原田からも祝福コメントが到着。菅田は「川村元気監督から受賞の報告と共に、あまりしないであろうおどけたポーズの写真が送られてきました。朝イチに嬉しいご褒美。現場の高揚感が伝わってきて、胸の中が熱気でパンパンです」。原田は「これから、世界中の人が作品を楽しみにする監督になるでしょう!一緒に仕事を出来たこと、誇りに思います!」と、それぞれ喜びを語っている。
映画『百花』は全国公開中。
コメント全文は以下の通り。