A24&ダーレン・アロノフスキー監督タッグ 『ザ・ホエール』23年4月公開決定&場面写真解禁
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A24製作・配給、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作でブレンダン・フレイザーが主演する『The Whale』(原題)が、邦題を『ザ・ホエール』として、2023年4月に全国公開されることが決定。併せて場面写真が解禁された。
【写真】注目の若手女優・セイディー・シンクの場面写真
低予算映画『π(パイ)』でデビューしたアロノフスキー監督の『マザー!』(2017年)以来5年ぶりとなる最新作は、劇作家サム・D・ハンターによる舞台劇の映画化。ダーレンが初めて舞台を見たその日から長らく構想を温め続けていた企画が、10年余りの時を経て、ブレンダン・フレイザー(『ハムナプトラ』シリーズ)を主演に迎えて実現した。
自宅のソファからほとんど動かず、引きこもり生活を送り続けた結果、重度の肥満症となったチャーリー。さらに心不全を患い自身の死期が近いことを悟ったことで、過食の原因ともなった長らく押し込め続けたトラウマと向き合うことを決意。自らが壊してしまった家族、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする彼の最期の5日間を描く。
ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたブレンダンが、272キロの巨体の男チャーリーになりきり、全身全霊で挑んだ。その他、セイディー・シンク(『ストレンジャー・シングス』シリーズ)、ホン・チャウ(『ザ・メニュー』『ダウンサイズ』)らが脇を固める。
第79回ヴェネチア国際映画祭では、プレミア上映時より主演のブレンダン・フレイザーの演技に絶賛の声が寄せられ、オスカー獲得への期待が高まる中、12月9日北米全6館で限定公開。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を超える2022年公開作品の1スクリーンあたりの数字を記録し、BOX OFFICEは合計36万ドル、1スクリーン平均6万ドルの興収を上げた。これは2022年の1スクリーンあたりの興収平均の最高記録、またダーレン・アロノフスキー監督作品としては『ブラック・スワン』以来最高のオープニング成績となる。現地では12月21日からの拡大公開、さらに2023年1月に超拡大公開を予定している。
そんな中、先日のゴールデン・グローブ賞ノミネーション発表では、ブレンダンはハリウッド外国人記者協会と自身との過去の出来事から辞退を事前表明していたにもかかわらず、見事主演男優賞候補入りを果たした。
『レスラー』でのミッキー・ロークの驚くべき復活、『ブラック・スワン』ではナタリー・ポートマンがオスカー像の栄冠と、幾度となく主演俳優をオスカーノミネートの場に引き上げてきたアロノフスキー監督。今回の主人公は異例のカムバックを果たしたブレンダン・フレイザーだ。彼が演じるチャーリーは大きな勇気を持って演じなければならず、容姿、内面とも脆弱(ぜいじゃく)な姿を完全にさらけ出すことを求められた。
ブレンダンは「この役を演じるのが怖かった。自分の限界を越えて深く掘り下げ、わたしのすべてを見せたつもりだ。それがこの映画に焼き付いているよ。あまりにハードでパーソナルな経験だったから、撮影の前と後では違う自分になっていた。このチャンスに感謝している」と語る。
アロノフスキー監督は「この映画の登場人物たちは善人でも悪人でもない。僕らと同じようにグレーゾーンの中で生きていて複雑だ。それでも皆お互いに対してのエンパシー(思いやり)を抱いている。以前よりも人々が互いに背を向けているような今だからこそ、重要な問いかけだと思う」としている。
映画『ザ・ホエール』は、2023年4月全国公開。