飯田基祐、大河ドラマ『どうする家康』出演 家康の父“松平広忠”役
■演じる人物の印象はいかがですか?
若干10歳で当主となった広忠は、大叔父に岡崎城を奪われ三河から追放されましたが、領民と今川家の協力を得て、なんとか当主に返り咲きました。そんな過去もあってか、正義感が強く、恩義に報いるため、人質に取られた息子の竹千代の命を諦めて、織田と戦う道を選ぶ。……と、言ってしまえば簡単ですが、裏切りが横行するこの戦国時代において、最も信頼できる存在であり、心の拠り所であった息子、竹千代の命を犠牲にする決断を下すのは、相当な苦しみだったのではないでしょうか。領民を守るため、当主としての責任を果たすため、かなり孤独だったと思います。
竹千代が誕生し、家臣たちに披露する場面は、みんな、本当に幸せそうで、もし今が戦国時代でなかったら、隣国が織田でなかったら、と想像してしまいました。愛する家族、家臣や領民たちと共に、のどかな環境の中、幸せに暮らせたのに……。
■『どうする家康』の脚本を読まれての感想をお願いいたします。
戦国時代というと、血気盛んで死をも恐れない猛者が描かれることが多い中、心優しく、全く時代にそぐわない家康が描かれているのが面白い!死ぬのが怖くて必死にもがいている姿を見ていると、妙に親近感が湧き、応援したくなります。