黒木華主演『せかいのおきく』本予告&『この世界の片隅に』作者描き下ろしイラストを配した両A面本ビジュアル到着
関連 :
黒木華が主演を務め、寛一郎と池松壮亮が共演する映画『せかいのおきく』より、本予告が解禁。また『この世界の片隅に』の作者で漫画家のこうの史代による描き下ろしイラストを配した本ビジュアルも完成した。
【動画】人と人のぬくもりといのちの巡りを鮮烈なモノクロ映像で描く 映画『せかいのおきく』予告編
阪本順治監督が自身のオリジナル脚本を映画化した本作は、貧しい時代にたくましく生きる庶民の姿を通じて、人と人のぬくもりを描く。
舞台は、日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸時代末期。寺子屋で子供たちに読み書きを教えている主人公おきく(黒木)は、ある雨の日、厠(かわや、寺所有の公衆便所)のひさしの下で雨宿りをしていた紙くず拾いの中次(寛一郎)と、下肥(しもごえ)買いの矢亮(池松)と出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や汚物を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。わびしくつらい人生を懸命に生きる3人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう…。
本予告は、長屋で暮らす武家の娘おきく(黒木)が、紙くず拾いの中次(寛一郎)と下肥買いの矢亮(池松)と雨宿りで出会うシーンからスタート。身分の低さを理由に身を引きながらも、おきくへの思いを胸に秘める中次と、強気に振る舞う反面、中次へのいじらしい恋心を隠せないおきく…など、切ない恋模様もうかがえる。
しかし、ある日、おきくは悲惨な出来事に巻き込まれてしまい、喉を切られ声を失ってしまう衝撃のシーンが…。過酷な運命に見舞われ、声を失いながらも、身振り手振りで精一杯に気持ちを伝えようとするおきくを、黒木が繊細かつ感情豊かな演技で体現する。
また、おきくに淡い思いを寄せる中次を寛一郎が表情豊かに演じ、劇中の長屋のシーンでは、おきくの父(佐藤浩市)と厠で鉢合わせ、映画タイトルにもある「せかい」の言葉にまつわる会話を繰り広げる、親子共演の場面も。
さらに、江戸の循環型社会を象徴する下肥買いの矢亮を池松が躍動感あふれる演技で見せ、貧しいながらも生き生きと日々の暮らしを営む長屋に集う人々を、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司らベテラン俳優が絶妙なアンサンブルを披露している。
「両A面」仕様の本ビジュアルの片面には、漫画家・こうの史代による描き下ろしイラストを配置。朝の光が差し込む長屋の裏路地で、桜色の着物を身にまとい、穏やかなほほ笑みを浮かべるおきくの印象的な場面をモチーフに、愛らしくも温かなぬくもりを感じるシーンが描かれている。
もう一面は実写版で、おきく(黒木)、中次(寛一郎)、矢亮(池松)の三人が厠の軒先で雨宿りをする印象的なシーンが切り取られた、品格と風情を併せ持ったビジュアルを配している。
主人公おきくの姿を描いた、こうの史代のイラストをいち早く見た黒木華は「墨絵のようなモノクロとは対照的な、こうのさんが描くカラーのイラストからは、おきくの真っ直ぐさや強さが滲み出ていて、また新たな世界観を感じられました。このようなかたちで描き下ろしていただくことは初めてなので、とても嬉しいです」とメッセージを寄せている。
映画『せかいのおきく』は、4月28日より全国公開。