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少年の揺れ動く心情を鮮やかな色彩で魅せる! カンヌ映画祭グランプリ受賞作『CLOSE/クロース』場面写真到着

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映画『CLOSE/クロース』場面写真
映画『CLOSE/クロース』場面写真(C)Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022

 第75回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、第95回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた映画『CLOSE/クロース』より、少年レオとレミの心の移り変わりを季節の変化を通して描いた場面写真が解禁された。

【写真】本作で俳優デビューとなるエデン・ダンブリンとグスタフ・ドゥ・ワエルが10代特有の揺れ動く心情を繊細に表現! 映画『CLOSE/クロース』場面写真

 本作は、色鮮やかな花畑や田園を舞台に、無垢な少年に起こる残酷な悲劇と再生を描く物語。第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、「観客が最も泣いた映画」(BBC.com)と称されグランプリを受賞。そして、第95回アカデミー賞では国際長編映画賞にノミネートされるなど各国の映画賞で47受賞104ノミネートを果たした。「A24」が北米配給権を獲得したことも話題に。

 監督を務めるのは、バレリーナ志望のトランスジェンダーの少女を描いた『Girl/ガール』で第71回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞し、鮮烈なデビューを飾ったルーカス・ドン。主人公レオを演じるのは、本作が俳優デビューとなるエデン・ダンブリン。幼なじみのレミには、同じく本作で俳優デビューを果たすグスタフ・ドゥ・ワエル。子どもでもなく大人でもない10代特有の揺れ動く心情を繊細に表現した2人に、世界中から賛辞が贈られている。

 解禁された場面写真は、レオとレミの微妙な心のゆれやレオ、レミとその家族だけだった世界から徐々に他者との交流が増え変化していく環境が、季節の移ろいと共に映し出されたものとなっている。花き農家の息子で活発なレオと少し引っ込み思案だが音楽の才能豊かな幼なじみのレミ。性格は違えど、24時間365日ともに過ごしてきた2人は兄弟のような関係だった。13歳になり中学校に入学する2人。しかし親密過ぎる関係をクラスメイトに指摘され、周囲を気にしたレオはレミと距離を置くようになっていく。気まずい雰囲気のなか、2人は些細なことで大げんかに。そんなある日、レミとの突然の別れが訪れる。季節は移り変わるも、喪失感を抱え罪の意識に苛まれるレオは、自分だけが知る“真実”を誰にも言えずにいた…。

 ベルギーの古都ゲントから20分ほど離れた田舎にある小さな村で生まれ育ったルーカス・ドン監督は、本作構想中の頃、村の小学校を訪ねる機会があった。「当時は素の自分でいることが本当に大変でした。今でも私は小学校と中学校でのつらい日々を思い出すことがあります。そんな想いを綴り、その世界を自分なりの視点で表現してみようと、いくつかの言葉を紙に書き留めました。友情、親密、恐怖、男らしさ…ここから本作は生まれたのです」と10代前半の自身の経験を元にストーリーを構築した。

 また劇中の花畑は自身が育った村にあったものがもとになっており、レオがレミを遠ざけるようにアイスホッケーに没入していく世界とは対照的な儚さを表現するのに、重要な役割を果たしている。ドン監督は花畑について、「レオの家族は子供時代の特殊な概念が投影された、(花畑のような)色とりどりな環境の中で働いており、季節によって変化する風景が心情の変化としても見られます。秋になると暴力的とも言える花を切る作業が行われ、冬には色が消えていきます。そして冬が過ぎると、花が再び植えられ、色が戻り、希望と生命が続いていくことを告げてくれます。レオが抱える悲しみの過程を伝えるために、これらのコントラストを強調したかったのです」と演出の意図を明かす。

 なお5月9日には本作を引っ提げ、ドン監督の来日も決定している。

 映画『CLOSE/クロース』は、7月14日より全国公開。

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