ジェームズ・キャメロン、AIの脅威について発言 『ターミネーター』で警告したのに!
全米映画俳優組合(SAG‐AFTRA)のストで改めて表面化したAIが今後及ぼすであろう影響について、ジェームズ・キャメロン監督がコメント。「『ターミネーター』で警告したのに、聞く耳を持たれなかった」と述べた。
【写真】未来からやってきたAI殺人マシーンの恐怖 1984年発表『ターミネーター』
『ターミネーター』は、キャメロン監督がメガホンを取り、1984年に公開されたアーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション映画。AIが起こした核戦争により荒廃した未来から、人間の救世主誕生を阻止する目的のため現代に送られてきたAI殺人マシーンとの壮絶な戦いを描く。
キャメロン監督は最近行われたCTVニュースのインタビューで『ターミネーター』に触れ、「1984年に僕はみなさんに警告しました。聞く耳を持たれなかったけれど」とコメント。AIが行き過ぎる可能性について「まさに懸念を共有している」と述べ、AIの脅威について持論を語った。
「僕が思うに、AIを兵器化することが最大の危険ではないでしょうか。核軍拡競争と同程度の脅威となると思います。もし自分たちがやらなければ、他がやる。そうしてエスカレートしていくのです。戦闘地域でAIが闘う様子を想像できるでしょう。全てをコンピューターが行えば、人の力では仲裁することができない。激化するのを止める能力は我々にはないのです」
SAG‐AFTRAは7月12日に決裂したまま終わった交渉で、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)に対し、報酬の引き上げや視聴者数に基づいたストリーミング報酬の導入に加え、人工知能(AI)の利用の制限などを求めていた。
ストを発表した記者会見で、SAG‐AFTRAのトップは、スタジオ側から提示されたというデジタル肖像権を保護する“画期的な”提案について、「1日分のギャラで演者がスキャンされ、データや画像、肖像の権利をスタジオが永遠に手にし、この先も同意や補償を必要とせずに望む限りのプロジェクトで使用できるという提案は、全く画期的ではありません」と断じている。