韓国検察庁の地下室に保管されていた門外不出の記録映画―『トンソン荘事件の記録』予告編
10月27日公開の韓国映画『トンソン荘事件の記録』より、おぞましい“何か”の存在を感じさせる恐怖の予告映像とポスタービジュアルが解禁された。
【動画】フィクションなのか、実在の出来事なのか? 『トンソン荘事件の記録』予告編
2019年、寺に放置された車から映像素材が見つかる。それは、1992年に起きた殺人事件を追った記録だった。映像は検察が押収したが、制作会社が訴訟を起こし取り戻す。本作は、その映像を編集し完成させたものである。
フィクションなのか、それとも実在の出来事なのか。虚実が入り交じったフェイクドキュメンタリー手法とホラージャンルは相性が良く、見る者を魅了し恐怖に陥れてきた。そして、近年のアジア・ホラー映画の躍進には、「台湾史上最も恐い映画」と言われた『呪詛』や、韓国・タイ合作『女神の継承』など、フェイクドキュメンタリーが原動力となっている。
本作では、殺人事件の一部始終が収められたビデオに映った“あるもの”を追って、取材班が調査をする過程がフェイクドキュメンタリーで描かれる。そのリアルな恐怖と予測不能な展開が話題を呼び、韓国での劇場公開時には、ハリウッド作品が並ぶ中で初登場5位にランクイン。スマッシュヒットを記録した。
1992年、釜山の旅館「トンソン荘」で殺人事件が起きた。旅館のアルバイトの男が恋人を連れ込み、隠しカメラで部屋の様子を撮影。しかし、男はその部屋で恋人を殺害してしまう。逮捕された男は、心神耗弱による無罪を主張したが、判決は無期懲役。そして、仮釈放の1年前に自ら命を絶った。
殺害の一部始終が収められたビデオは、その残虐性から当局によって封印された。しかし、検事の間で話題になったのは、殺害の様子ではなく部屋の鏡に映っていたものだった。それは、男でも恋人でもなく、そこにいるはずのない何かの姿。取材班は、その真相を突き止めるべく調査を開始。その様子を記録映画として撮影するが―。
予告映像は、2019年に放置された車両から映像素材が見つかるところからスタート。取材班が、“ある理由”で韓国の検察庁が封印したそのビデオを入手し、再生してみると、殺人犯が自らの殺人の一部始終を収めた「トンソン荘事件」の映像が流れる。取材班はその映像にいるはずのない“何か”が映っていることに気づき、調査を開始。すると1987年に起きた一家3人惨殺事件にたどり着く。
3人が殺された屋敷の元々の持ち主は、トンソン荘のオーナーだった。オーナーと3人は、どんな関係だったのか? しかし、真実に迫れば迫るほど、取材班の女性が取り憑かれるなど、そのおぞましい“何か”の存在感が増していき、事態は収拾のつかない状況へ。最後は「“絶対に映ってはいけないもの”とは―。」というキーフレーズで締めくくられ、ゾクゾクが止まらない予測不能の予告映像となっている。
ポスタービジュアルは、血だらけの不気味な一室が照らし出されたもの。暗闇の先に禍々しい何かの存在を感じさせる、狂気が渦巻くデザインとなっている。
映画『トンソン荘事件の記録』は、10月27日より全国公開。