トム・ハンクス、AI使用したCMを警告「僕は一切かかわっていない」
トム・ハンクスがインスタグラムを更新し、AI技術を使用した歯科治療の広告に登場する自身の写真を公開。これはAIが作り上げたもので、自身は一切かかわっていないと、ファンに警告した。
【写真】AIを使用した画像を使って警告したトム・ハンクス
トムは現地時間10月1日にインスタグラムを更新し、「注意!AIバージョンの僕がデンタルプランについてプロモーションしている映像が流れています。僕は一切かかわっていません」とメッセージを送った。公開されたキャプチャー写真には、黒いスーツを纏った、今より少し若いトムの姿が写る。
AI技術は、ハリウッドで問題視されており、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)がストライキで訴えていることのひとつ。Varietyによると、トムはこれまでも、エンターテイメント産業におけるAIやディープフェイク技術の使用について、警鐘を鳴らしてきたそうだ。
ポッドキャスト『The Adam Buxton(原題)』に出演した際は、「今ではAIやディープフェイクの技術でどんな年齢の自分も作り上げることができる」とコメントし、自分の死後も俳優として演技をし続ける可能性を指摘。「明日バスに轢かれて死ぬかもしれないが、パフォーマンスは永遠に続く」と話した。
「AIやディープフェイクは理解の範囲を超えて、そのうち何の断りもなく自分にとって代わるだろう。生き生きしたある程度のクオリティを実現することになる。芸術面での闘いになると同時に、法的な問題でもある」とコメント。
「組合、エージェント、法律事務所はどこも、僕や他の人の顔や声など、知的財産について議論を重ねている」と続け、「AIだと見てわかるだろうが、問題は皆が気にするかどうかだ。どうでもよいと思う人が一定数いるから、なかなか基準が定まらない」と問題の複雑さを示していたそうだ。
引用:「トム・ハンクス」インスタグラム(@tomhanks)