映画『ザ・タワー』4.12日本公開決定 予告映像&ポスタービジュアル解禁
ジェラルメール国際ファンタスティック映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭などに出品され話題を呼んだSFスリラー映画『LA TOUR(原題)/LOCKDOWN TOWER(英題)』が、邦題を『ザ・タワー』として4月12日より公開されることが決定。予告編、ポスタービジュアルが解禁された。
【動画】ある日突然、建物の外に出ると物体が消えて無くなる現象が発生した— 映画『ザ・タワー』予告編
本作は、『ストーン・カウンシル』や『この世の果て、数多の終焉』などのギョーム・ニクルー監督が、“闇”に覆われた世界で極限の状況に置かれた人間たちの狂気を大胆な発想で描くSFシチュエーション・スリラー。
様々な人種が住むフランスの団地。アシタンはある朝目覚めると、窓の外が“闇”で覆われていることに気が付く。その“闇”に物を投げ入れると物体は消滅し、体が触れるとその部分が鋭利な刃物で切られたように消えてなくなってしまう。テレビやラジオの電波は途切れ、携帯電話も圏外となっているが、なぜか電気と水道は使用可能だ。
原因不明の“闇”のせいで、建物の中に足止めされる団地の住民たち。外の世界と遮断され閉じ込められたままの彼らは、知り合いや人種ごとの小さなグループを形成していく。徐々に正気を失っていく彼らの間に争いごとが起こり始める中、彼らが選んだ“生きるため”の方法とは?
フランスのある団地を舞台に突然出現した“闇”に翻弄される人々を描いた今作では、全てを飲み込んでしまう“闇”が特に大きな意味を持つ。ニクルー監督はこの“闇”のことを、光学的に直接観察できない正体不明の暗黒物質「ダークマター」と表現しており、「ダークマター」は「ベンタブラック」という99%以上の光を吸収できる物質から着想を得ている。いわば、光を食い尽くす“闇”なのだ。
本作についてニクルー監督は「これは恐ろしい出来事が起こるホラー映画だ。飢饉、殺人、性差別、カニバリズム、人種差別、同性愛嫌悪、拷問。現代のあらゆる暴力と恐怖の総合体かもしれない。今作で描かれているのは、相互扶助と分かち合いという楽観的なビジョンではない。むしろ、閉ざされた空間で互いを許容できない人間の冷酷な描写である。受け入れがたいものを探求する恐怖の映画である。臆病さと無力さの結果、個人が残忍になる映画だ」と説明。
劇中の“闇”については「“闇”の存在はいかなる救済も贖罪も描いていないし、道徳心はなく、許しを考慮することなくあらゆる物の消滅を遂行する。自らの存在目的、頑なに破壊以外の何ものにも敬意を払わない。すべてを虚空に返すために」と語っている。
予告編は、「団地には150人住んでいるが、いくつの人種がいると思う?」と問いかけるセリフからスタート。そして、住人たちが原因不明の“闇”のせいで建物の中に閉じ込められ、さまざまな争いが起きていく様子が、「7ヵ月で30人以上が死んだ」というセリフや、「世界を消し去る“闇”が来る」というキーフレーズなどを挟み込みながら、緊迫感たっぷりに映し出されている。
ポスタービジュアルは、黒い雲のようなものに包まれた団地が描かれたもの。下には、極限状況に置かれる多彩な登場人物たちが配置され、不穏な空気に満ちたビジュアルとなっている。
映画『ザ・タワー』は、4月12日よりシネマート新宿ほかにて公開。
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