ベルリン国際映画祭金熊賞受賞、カルラ・シモン監督作『太陽と桃の歌』12.13日本公開&予告解禁 農園を営む大家族の最後の夏を描く
第72回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したカルラ・シモン監督最新作『太陽と桃の歌』の公開日が、12月13日に決定。併せて、予告編、キービジュアル、場面写真6点が解禁された。
【動画】ベルリン国際映画祭金熊賞受賞『太陽と桃の歌』予告編
本作は、少女の特別な夏を描いた初の長編監督作『悲しみに、こんにちは』でベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞とジェネレーション部門グランプリを受賞したカルラ・シモン監督の長編2作目。スペインのカタルーニャで桃農園を営む、大家族の最後の夏を描く感動作だ。土地の再開発という急激な時代の変化に晒される家族の絆を通して、世界の未来を問いかける物語が高い評価を受け、第72回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したほか、世界各地で56の映画祭やアワードに受賞&ノミネートされた。
スペイン・カタルーニャで、三世代に渡る大家族で桃農園を営むソレ家。例年通り収穫を迎えようとした時、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう迫られる。桃の木を伐採して、代わりにソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。父親は激怒するが、妻と妹夫婦はパネルの管理をすれば「楽に稼げる」という囁きに心を動かされる。賭け事に懸けようとする祖父、取り付くしまのない父、資金稼ぎに畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、てんでバラバラに桃園の危機を何とかしようとするが、大げんかが勃発。一家に大きな亀裂が入ったまま最後の収穫が始まろうとしていた…。
予告編は、スペイン・カタルーニャ地方で桃農園を営む大家族ソレ家の面々が、桃の収穫にいそしむ姿や楽しそうに食事をする姿が生き生きと映し出されるところから始まる。しかし、貯水池にショベルカーが来たことでその幸せな日々は一変。夏の終わりに土地を明け渡すよう通告され、廃業の危機に瀕した家族の間で諍いが繰り広げられるようになる。
願いはひとつ、家族の幸せ。映像の後半では、桃園の最後の夏を過ごす家族それぞれの絆にあふれた姿が、「観る者を鷲掴みにして離さない」(Hollywood Reporter)、「深い余韻と感動をもたらす大家族の豊潤な物語」(Variety)といったメディアからのレビューや、「傑作」(ペドロ・アルモドバル)という巨匠監督からの絶賛評などが挟み込まれながらエモーショナルにつづられていく。カタルーニャの広大な大地と豊かな実り、煌めく夏の空と吹き抜ける風の下で繰り広げられる、リアルな家族のやり取りに時に笑わされ時に目頭が熱くなる珠玉のヒューマンドラマに期待が高まる。
キービジュアルは、果樹園で桃をつまみ食いするお転婆な末っ子イリスと、逆境にもへこたれず闘志を抱きながら立ち並ぶ家族の様子を配置したもの。横には「桃の香りの風に吹かれて、最後の夏が始まる」というコピーが添えられている。
映画『太陽と桃の歌』は、12月13日よりヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほかにて公開。