『君たちはどう生きるか』今夜、金ローで放送! 山時聡真&菅田将暉がアフレコ秘話を告白
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――アフレコで苦労したところなどあれば教えてください
菅田:青サギと眞人との距離感をどう取るかはずっと意識していました。凄い不気味な登場から始まり、途中ロードムービーのように行動を共にして、最終的にあっさりドライな感じでいなくなるという…。青サギという存在は道化であり、ストーリーテラーであり、友人的であり、そういう不安定さは意識してやっていました。コイツいつでも裏切りそうだなというか、(眞人と)依存しない感じもありますね。距離感としては宮崎監督と鈴木敏夫プロデューサーの距離感みたいな。3人で休憩室で話をしていると、「絶対的な信頼関係がありつつ、お互いふざけて罵倒しあう…でもそれが、すごくオシャレな感じ…」というのが印象に残っていて。そういうじゃれ方というか、「距離感がありつつ、わかりにくい愛情でつながっている感じ」、そういうものを参考にさせていただきました。
――宮崎監督からは、どのような指示やアドバイスがありましたか?
菅田:ほとんど指示もなく、逆に不安になりながらやっていました。でも唯一、淡々と進む中で、ラストのシーンで眞人に「どうせみんな忘れるから、じゃあな、相棒」というセリフは何度もリテイクしました。理由も伝えてもらえずに何度か録ったのですが、あとあと聞いたら、宮崎監督があのシーンが終わってしまうのが寂しかったみたいで…、納得しました。
――青サギの声はどんな風に収録を?
菅田:「青サギの声のトーンどうしましょう?鳥とおじさん両方やるのか、どこまでやるのか」となり「できれば両方お願いします」となりました。青サギの資料映像を見つつ、シーン関係なくガーガー色んな声をやってみて、宮崎さんから「今の声でお願いします!」となりました。実際の青サギの金属音のようなギーッという叫び声を参考に、喉をガーッとつめて、わざと枯れるような声を出して、数時間やり、本当に声が枯れました。
――お気に入りのシーンはどこですか?
菅田:最後の去っていくシーンが好きです。短いんですけど、去り際の言い方、声色とかが。実写ではないので“間”が取れず、アニメーションの画にハメないといけないので大変でした。あとは、鳥からおじさんになったり、おじさんから鳥になったり、鳥とおじさんの間を行き来するシーンは演じていて楽しかったです。嘴に棒みたいなのがささって舌でレロレロするシーンとか、やっていて楽しかったです。
なお、今夜20時02分から同局にて『君たちはどう生きるか』直前特番も放送(一部地域を除く)。出演キャスト陣に徹底取材したスタジオジブリの名場面なども紹介する。
アニメ映画『君たちはどう生きるか』は、日本テレビ系『金曜ロードショー』にて5月2日21時放送。
※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記