森田剛主演で19世紀を代表する未完の戯曲が現代に蘇る 舞台『ヴォイツェック』上演決定

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森田剛が主演し、伊原六花、伊勢佳世らが共演するパルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』が、9月22日より東京芸術劇場プレイハウスにて上演されることが決定した。10月に岡山、広島、福岡、兵庫、愛知での上演も予定されている。
【動画】パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』演出家・小川絵梨子コメント動画
ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナー(1813~1837)が遺した未完の戯曲『Woyzeck』。今日まで、時代を超えて様々な形で解釈され、観客に新たな驚きと感動を与え続けてきた。
今回の脚本は、2017年にロンドンのオールド・ヴィック劇場で上演され、高い評価を集めた、ジャック・ソーンが翻案を手掛けたバージョン。ビューヒナーの原作を現代的に解釈し、冷戦下の1981年ベルリンを舞台に、政治的緊張感と心理的・感情的な深みを強調したドラマでロンドンの観客を圧倒した。この重厚感ある新バージョンを、日本で初めて上演する。
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でその名を知られる劇作家のジャック・ソーン。彼の手によって現代にアップデートされた今回の『ヴォイツェック』は、過去のトラウマと自身の心の闇と闘いながら生きるヴォイツェックの姿を通じて現代社会の様々な問題を浮き彫りにし、内面的な葛藤に直面する現代人の姿を映し出す。
演出を手掛けるのは、米国アクターズスタジオ大学院演出学科を日本人で初めて卒業し、小田島雄志・翻訳戯曲賞、紀伊國屋個人賞、読売演劇大賞優秀演出家賞ほか、多くの受賞歴を持ち、2018年より新国立劇場の芸術監督を務める小川絵梨子。
主演ヴォイツェック役は、舞台『台風23号』や映画『雨の中の慾情』、『劇場版 アナウンサーたちの戦争』などに出演し、様々なフィールドでその強烈な存在感を持って観客を魅了し続ける森田剛。パルコ・プロデュース公演でも、宮本亞門演出『金閣寺』、いのうえひでのり演出『鉈切り丸』、行定勲演出『ブエノスアイレス午前零時』、鄭義信演出『すべての四月のために』、ショーン・ホームズ演出『FORTUNE』で主演を務めてきた。様々な演出家のもと難役を演じてきた森田が、初の小川絵梨子演出作品で暗い過去に苦しみながらも愛を求めるヴォイツェック役に挑む。
ヒロインのマリー役を演じるのは、ミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』(PARCO&CUBE produce)や舞台『台風23号』、映画『少年と犬』に出演し、7月からは主演ドラマ『恋愛禁止』の放送も控え、話題作への出演が続く伊原六花。
さらに、ヴォイツェックの母親とマギーの2役には、舞台『Bug Parade』や『て』、映画『じょっぱり-看護の人 花田ミキ』、ドラマ『未恋~かくれぼっちたち~』や連続テレビ小説『虎に翼』に出演の伊勢佳世。ヴォイツェックの同僚アンドリュー役には、前川知大主宰の劇団イキウメに所属し、近年は『ずれる』『奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話』『Le Fils 息子』などに出演、舞台を中心に活躍する浜田信也。
大尉役に舞台『ストレンジラブ』やドラマ『コンシェルジュの水戸倉さん』、日本アカデミー賞受賞作『侍タイムスリッパー』にも出演の冨家ノリマサ。医者役にミュージカル『イリュージョニスト』や舞台『破門フェデリコ〜くたばれ!十字軍〜』(パルコ・プロデュース)などに出演し、来年はミュージカル『ジキル&ハイド』が控える栗原英雄。
意欲的な作品を世に問い続ける小川絵梨子が、ニュー・アダプテーション版『ヴォイツェック』を新たな視点で読み解き、現代を照射する。豪華キャストと小川が生み出す本作に期待したい。
パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』は、東京芸術劇場プレイハウスにて9月22日〜28日、11月7日~16日(リターン公演)上演。
ほか、岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場にて10月3日〜5日、広島JMSアステールプラザ 大ホールにて10月8日・9日、J:COM北九州芸術劇場 大ホールにて10月18日・19日、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて10月23日〜26日、穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて10月31日〜11月2日上演。
※森田剛、伊原六花ほかのコメント全文は以下の通り。