城桧吏、『べらぼう』生田斗真の“目”の芝居から刺激「同じシーンの時は良い意味で怖かった」
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いよいよ来週最終回を迎える大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合/毎週日曜20時)で、徳川家斉役を見事に務め上げた城桧吏。2度目の大河ドラマ出演を通して発見したことや、さまざまな作品で経験を重ねた2025年について、さらに20歳を迎える2026年の抱負を聞いた。
【写真】徳川家斉を演じる城桧吏の凛々しい姿!
城が演じた徳川家斉は、一橋治済(生田斗真)の嫡男として生まれ、豊千代から家斉へ。15歳で第十一代将軍に就任。およそ50年にわたる長期政権を築き、歴代将軍の中で最長の在位年数を持つ。老中・松平定信(井上祐貴)とともに、財政再建や風紀の改善に取り組むが、時代の変化や内外の事情を背景に、次第に政務への姿勢に変化が現れていく。
――大河ドラマへの参加は本作で2回目でしたが、収録を終えてみて改めてどのような現場でしたか。
城:今回も大河ドラマ独特の現場の空気感があり、少し緊張感がありました。『西郷どん』の時は方言があり、その方言に慣れるのに時間がかかったのを覚えています。今回は方言はないものの、べらぼうの物語の中で家斉は重要人物になってきますのでその分プレッシャーもありますし、将軍という今までやったことがない役柄で緊張がありました。演じ方も現代劇とは少し違うので、苦戦する部分がありましたが、その分自分にとって勉強になる部分もたくさんありました。
――まもなく最終回を迎えますが、本作への出演はご自身にとってどのような経験になったと感じていますか。
城:大河ドラマならではの独特の雰囲気が、より一層の緊張感をもたらしていて、初心を思い出させてくれるような現場でした。僕の知らない言葉もたくさんあり、その都度勉強になっていましたし、収録一日一日が貴重な時間でした。
――共演者の方から学んだこと、実際にアドバイスを頂いたエピソードなどがあればお聞かせください。
城:生田さんとのシーンが多かったのですがお芝居の面で生田さんの目のお芝居に惹かれました。ただひたすら一点を見つめているだけなのにその瞳の奥には何かを企んでいるようにみえ、同じシーンの時は良い意味で怖かったのを覚えています。
それに生田さんのアドリブがすごかったです。よく演出の方々と「こんな感じに動いても良い」と、どのシーンでもよくアドリブをやられていて、僕も生田さんのように演技の表現の幅を広げられたらと思いました。
また、生田さんはたくさん話しかけてくださって、会話の中で、俺ら顔似てるよね、ほんとの親子みたいと言ってくださったこともありました。そして何より、名前を呼んでくださった事がとても嬉しかったです。
――本作への出演の前と後で、心情の変化など何か変わったことはありましたか。
城:緊張していましたが、とても温かい現場でしたし、家斉として参加できたことが何よりも嬉しかったです。家斉はこれまで演じたことのない性格の役でした。現場ではもっと家斉は適当で良い、定信の話を全く聞いてなくてめんどくさそうにしてと、演出の方からのご指導がありました。
どうしても演じている時に相手の言葉に自然と反応してしまうので、そういった部分は苦戦したところだと思います。収録を通して家斉と共に自分自身も成長できたのではないかなと思います。

