命がけの「シミュレーション」を描く極限の人間ドラマ『開戦前夜』7.31公開決定 キービジュアル&予告編解禁
■池松壮亮
はじめて今作の脚本を読ませて頂いた時、知らなかった戦前の敗北の歴史を知り、脈が乱れ、息が詰まり、涙が止まりませんでした。2025年の戦後80年に、自分のできるすべてを今作に捧げたいと願い、毎日祈るように撮影現場に向かっていました。今作を凄まじい情熱と責任を持って作り上げてくれた石井裕也監督に、感謝と敬意を捧げます。そして大きな使命を共有し、共に闘ったスタッフ、キャストの皆様に心から感謝します。日々あり得ないことが起き続ける世界に、この映画が何が出来るのかを考え続け、映画の持つ小さな奇跡を信じ続けました。どうかたくさんの方にこの映画が届いてくれることを願っています。
■仲野太賀
昭和16年と令和8年。時代も違えばテクノロジーも進歩し、我々の生活は当時とは何もかもが変わりました。しかし、今作への参加にあたり「総力戦研究所」の存在を知ったとき、過去と現在に共通するある種の「違和感」が浮き彫りになりました。当時、彼らが対峙していたのは、敵国以上に、抗うことのできない時代の奔流や同調圧力、そして得体の知れない「空気」そのものだったのかもしれません。戦後80年が経過し、社会情勢が不安定さを増す現在、今作が描く不穏さは、決して遠い過去の出来事とは思えないのです。
■岩田剛典
海軍少佐の村井和正役を演じた岩田剛典です。個人的なことですが、僕の祖父は予科練に所属していましたので、宿命のようなご縁を感じながら参加させて頂きました。地上波放送では放送されていない未公開シーンを含め完全版の内容です。ぜひ劇場でお待ちしています。
■中村蒼
戦後の我々が対米戦争は間違いだったと言うのは簡単ですが、当時の『総力戦研究所』に所属していた方が、その答えを出すのは、相当な覚悟が必要だったと思いますし、各自の情報と経験に基づき真剣に議論を重ねたと思います。正しい知識と情報を基に話し合い導き出した"日本必敗"という答えが、"大和魂"というたった一言の精神論で緻密なシミュレーションが無視されて戦争へと進んでしまいました。どんなに正しいことを言ったとしても歴史の空気や流れには決して勝てないということは、様々な組織でもあることだと思うので、共感できるところは多々あると思います。多くの命が奪われてしまった出来事を忘れないためにも多くの方に届いてほしい作品です。
■三浦貴大
撮影当時、全ての俳優が議論を交わし作品に向けて一つになっていたように思います。そういった面でも稀有な作品です。映画として公開されることになり、今、他人事ではなくなった戦争について再び考える切っ掛けになってほしいと強く願います。
■國村隼
誰もが望んではいないであろう、はずの戦争が何故、起こってしまうのか…。この『開戦前夜』という作品には、かつて日本が辿った、戦争への道筋が描かれている。当時、世界から孤立していった日本には、本当に戦争という選択肢しか残されていなかったのだろうか? 世界は、“あの時”に戻っているのではないかと思いたくなる様相で、だからこそこの作品は生まれ、いまここにあるのだろう。
■佐藤隆太
今回、久し振りに石井監督と再会できた事が何より嬉しかったです。参加初日から石井組ならではの心地良くも鋭い緊張感が張り詰めた現場に、その場にいた役者たちが武者震いをしているようでした。あの場で生まれたひとつひとつの呼吸までもが伝わる様な、研ぎ澄まされた作品になっていると思います。多くの方に受け止めて頂きたいです。
■江口洋介
開戦前夜、日米開戦に向けての沢山の書物に目を通し、総力戦研究所や陸軍省軍務局について学び、スタッフキャストと共にこの作品に魂をかけて望みました。静かに広がる同調圧力、後戻りができない恐怖、身動きが取れない時代の空気は、現代にも通ずるものがあると感じます。何故日米開戦は起こったのか、沢山の命がなぜ失われたのか、ぜひ、劇場で観ていただきたい作品です。
■佐藤浩市
当時は国に阿る論調のあった新聞。それに踊らされアメリカを叩けと吠える民。一周回って、それを世論として看過できずにチキンレースに出ていく国。戦争という最大の人災が起きる不幸のトリニティが産み出される瞬間、それが開戦前夜。2度と繰り返してはならないと誰もが思っているのに世界の何処かで起きている戦争。日本は未来永劫、戦後でなければならない。
■監督・脚本:石井裕也
日米開戦直前、日本社会に不気味に漂っていた「空気」は、確実に引き継がれて現代にも存在します。日本を代表するキャスト、スタッフと共に今この作品が作れたことの大きな意義を感じています。
■原案:猪瀬直樹
僕が『昭和16年夏の敗戦』を取材・執筆していたのは30代前半でした。総力戦研究所の研究生たちも30歳から35歳。だからこそ、自分がその場にいたらどうだったか、どう行動したかと自問しながら書くことができた。当時、第一期生は70代後半くらいになっていました。直に会って、日本が「空気」に負けた、生々しい瞬間を聞き取りました。彼らがどういう気持ちでいたのか、なるべく再現したつもりです。
僕が描こうとしたのは単に「総力戦研究所がありました」ではなく「昭和16年夏の敗戦」という物語なのです。そして発表当時から40年以上を経て、石井裕也監督、池松壮亮さんら俳優陣が強い思いを持って映像化を実現してくれました。活字と映像表現は違いますから、脚色が加わることは充分ありえることです。原案作品のテーマをしっかり読み込んでいることが伝わる脚本だったので、僕としては満足です。
日本の若き才能に感謝しつつ、「空気」ではなくファクトとロジックによる意思決定の重要性をこれからも訴えていきたい。戦後80年を超え、迷走する日本の未来のために。この映画の公開に期待しています。

