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マリウス葉『白パンと独裁者』ジャパンプレミア登壇 「白黒つけたがる今の世の中で勇気ある映画」と絶賛

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映画『白パンと独裁者』ジャパンプレミアに登壇したマリウス葉
映画『白パンと独裁者』ジャパンプレミアに登壇したマリウス葉(C)2025BomberoInternationalGmbh&Co.Kg

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 ドイツの名匠ファティ・アキン監督最新作『白パンと独裁者』の8月7日公開に先駆け、7月16日にジャパンプレミアが開催。上映後に、ドイツにルーツを持つマリウス葉が登壇し、トークを繰り広げた。

【写真】ドイツにルーツを持つマリウス葉が『白パンと独裁者』ジャパンプレミアに登壇

 上映終了とともに自然と拍手が沸き起こり、温かな雰囲気の中、マリウス葉が登壇。「映画のイベントが初めてなのですごく緊張しています、僕でいいんですか?」と恐縮しながらも、「とても素敵な映画だったので携わることができて嬉しいです」と笑顔で語り、イベントがスタートした。

 まず、作品を見た感想を問われると、戦争が終わるその瞬間を子供の目線で描いている点が一番響いたと語り、「子供から見て何が正しいか分からない時代。戦争で焼かれたハンブルクからアムルムという孤島に移住し、島で様々な試練に直面しながらも、12歳の主人公・ナニングが学びながら成長していく過程が良かった」と振り返った。

 本作は、昨年惜しまれつつ世を去ったドイツの映画監督であり名優でもあるハーク・ボームが、幼少期に体験した実話を基に自ら脚本を書き下ろした物語だ。ボーム自身がメガホンを取るはずだった物語を託された愛弟子のアキンは、230ページ以上にわたる壮大な脚本を改稿し、唯一無二の美しい映画を作り上げた。

 この背景について事前にリサーチしてきたというマリウスは、アキンのインタビューで読んだ“私の親はナチスだった。それでも愛していた”というボームの言葉が強く印象に残ったという。「親がナチスだということがどのような意味をもつのか子供には理解できない。それでもただ認められたい、愛されたいという気持ちを、ボームの最後の作品として映画に残したというストーリーが凄い。白黒つけたがる今の世の中で、勇気ある映画だなと思いました」と称賛した。

 また、幼少期にドイツから日本へ移住したマリウスは、都会・ハンブルクからアムルム島へ移り住んできたナニングと似た境遇で育った経験から、「自分が育った環境を一回出てみないと、自分が誰なのか分からない」と述懐。「僕はベルリンではドイツ人と認識されますが、田舎の村だとドイツ人じゃないと言われる。自分はどこに属しているんだろうと考えさせられる体験はたくさんありました」と、自身の経験をナニングに重ねながら語った。

 本作の見どころであるアムルム島の絶景については、「北部の島の風景の美しさはドイツ人なら誰もが知っている」と紹介。「今度ドイツに帰省する時におばあちゃんと行きたい」と語りつつ、「島は夏に行けばとても綺麗なんですが冬は過激なので、映画が冬じゃなくて良かった。誰も行きたくなくなっちゃうので」と笑いを誘った。

 そして、映画の内容にちなみ、ナニングの母親にとっての白パンのように、「これさえ食べれば元気が出る」という食べ物を聞かれると、ドイツ南部の郷土料理Käsespätzle(ケーゼシュペッツレ)を挙げた。「マカロニ&チーズみたいな料理ですが、マカロニではなく麺のようなイメージです。ご褒美として自分で作ることもありますが、少し重たいので大勢で食べると良いです。ぜひ作ってみてください!」と観客に呼びかけた。

 最後に、これから映画を見る人に向け、「激動の時代を子供目線で描いている作品で、心に響くところがたくさんあると思いますし、“自分の親の言うことが全てではない”という気付きは誰しもが共感できると思います。少年が成長していく姿はもちろん、アムルム島の本当に素敵な景色も楽しめるので、多くの方に見て頂けたら嬉しいです」とメッセージを送り、和やかな雰囲気の中でイベントは幕を閉じた。

 映画『白パンと独裁者』は、8月7日より全国公開。

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