『X‐MEN』シリーズ女優エレン・ペイジ、同性愛者であることを告白

大ヒット映画『X‐MEN』シリーズのキティ役で知られ、映画『JUNO/ジュノ 』(08)や『ローラーガールズ・ダイアリー』(10)などで等身大の女子を演じ人気を博す女優エレン・ペイジが、同性愛者であることを告白した。
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エレンは現地時間2月14日米ラスベガスで、 LGBT(セクシャル・マイノリティ)の若者の福祉を支援する団体「Time to THRIVE」が開催したイベントにゲストスピーカーとして登壇。その場にいることが栄誉であると共に、LGBTの若者を支え偉大な仕事をしている立派な人たちが大勢いる中、自分がステージに上がっていることに違和感を覚えていると観客に目を向けながら話し始めた。
美しさや良い人生の基準、成功の基準を多かれ少なかれ押しつけ、人々に影響を与えるような業界に属する女優の自分がなぜ登壇したのか、自分もそんな業界に影響されたというエレンは「考えを頭の中に押し込められ、以前にはなかった思いを抱くようになる。振る舞い方や着る服、自分がどんな人になるべきかまで指図される。必死に抵抗し自分らしさを忘れず、自分の心に忠実でいようと頑張ってきましたが、容易ではありません」と声を震わせ続けた。
「だから私はこの場にいます」。みんなで一緒にやれば、独りでやるよりも多くを達成できるというエレン。「男らしさや女らしさについてステレオタイプ的な考えが蔓延しています。どのように振る舞い、どのような服を着て、どのような話し方をすればいいのか、誰のためにもならない考えを押しつけられます。“基準”の枠に合わない人たちは色眼鏡で見られ中傷されます。LGBTコミュニティはそれを十分知っていますね」。
それでも会場にいる人たちは勇気を持ち、みんなの強さに助けられると話すエレンは、「だから私はここにいます。同性愛者だからです」と告白。すると会場ではスタンディングオベーションが起こり、拍手と歓声がしばらく鳴り止まなかった。
「少しでも変化をもたらせるかもしれないと思ったからです。他の人がもう少し楽に、希望の持てる時間を過ごせるかもしれない。自分には個人的な義務があり、社会的な責任があると思っています。そしてそうするのも自分のためです。だって私は隠すことに疲れました。言わないことで嘘をつくことに疲れたんです」と、声を震わせながら心の内を明かした。
何年もの間、恐くて打ち明けられず、そのせいで心が折れそうになり人間関係にも影響したというエレンだったが、エレンの告白後、クリステン・ベルやランス・バス、エミール・ハーシュなど、ハリウッドからもエレンを称賛する声がツイッターなどで寄せられている。