CGには頼らない! R18+ホラー『アンティル・ドーン』リアルを追求した恐怖演出の裏側に迫るメイキング映像到着

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現在公開中のR18+ホラー映画『アンティル・ドーン』より、“実写による恐怖演出”にこだわった撮影の裏側に迫るメイキング映像が到着した。
【動画】血のりたっぷり! 『アンティル・ドーン』メイキング映像
本作は、PlayStation5 / PC用人気ゲーム『Until Dawn -惨劇の山荘-』をR18+指定の映像表現で実写映画化。『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)、『ライト/オフ』(2016)などを手掛けたデヴィッド・F・サンドバーグを監督に迎え、『死霊館のシスター』(2018)、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)のゲイリー・ドーベルマンと、『ポラロイド』(2019)のブレア・バトラーが脚本を共同担当した。
現在公開中の本作より、制作陣の“ホラー愛”あふれるコメントと共に、恐怖演出の舞台裏に迫るメイキング映像が到着。
本作のために集結した精鋭スタッフたちが撮影でこだわったのは、CGに頼らず、特殊メイクや物理的な仕掛けでリアルな恐怖を描くこと。サンドバーグ監督は「昔ながらのホラーが好きだ。だから本作では可能な限り実写にこだわった」と語る。
その言葉通り、メイキング映像には、特殊メイクで仕上げた不気味なマスクを俳優に被せる場面や、手作業でリアルすぎる血のりを施す演出、そして主人公クローバー役のエラ・ルービンが前触れなく山荘から吹き飛ばされる場面の撮影で、実際にワイヤーアクションで勢いよく空を切るルービンをカメラに収めている様子が映し出される。
クローバーの親友ニーナを演じるオデッサ・アジオンが浴槽で全身に大量の血を浴びた姿で絶叫する場面の撮影では、カットを撮り終えたアジオンとサンドバーグ監督が誇らしげな表情でハイタッチを交わす姿が捉えられており、ホラー描写への自信や熱量が伝わってくる。
さらに、『死霊館のシスター』(2018)、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)など数々の大ヒットホラーを手掛け、本作で脚本・製作を務めたゲイリー・ドーベルマンは「実写にこだわったかいがあって、すごくリアルで恐ろしくなった」と、恐怖を誘う造形を施されていく殺人鬼たちのメイキングと共に、本作への自信をのぞかせた。
映像にはまた、サンドバーグ監督の「目の前にモンスターがいると俳優も楽しい」と語るように、惨殺される夜を繰り返す物語で重要なキーマンとなる、ドクター・ヒルを演じた名優ピーター・ストーメアをはじめとするキャストたちが、特殊メイクの血まみれ姿で楽しそうに笑顔を見せる撮影裏での様子も。
こうした製作陣の恐怖描写へのこだわりが、俳優たちの演技レベルを高め、観客によりリアルな体験を提供することにつながった。最後はサンドバーグ監督が「本作で飛び散った血は…たぶん大量だ」と微笑む姿で締めくくられている。
撮影監督のマキシム・アレクサンドは、“できる限り実写で撮影する”というサンドバーグ監督の撮影方針を、困難が伴うことを承知の上で歓迎したという。「登場人物たちの身体は絶えず変化しますが、すべて実写です。誰かの喉を切るときにも<プラクティカルエフェクツ(特殊メイクやワイヤーアクション、天候や自然現象の操作などを行い、実際に撮影現場で物理的に撮影する方法)>を使っています」と、本作でいくつも登場するバリエーション豊かな“殺され方”も、実写で撮影されていると明かす。
主人公たちは、殺されてもその前の時間に繰り返しリセットされる物語の中で、同じ服装で夜明けを迎えることになるが、身ぎれいな状態でリセットされるわけではなく、繰り返す死に蝕まれながら見た目がわずかずつ変化していく。そのため衣装デザイナーのユーリア・パトコーシュは、彼らが殺された際の明らかな痕跡は衣装からなくなっているが、徐々に劣化していっていることを表現するため、各衣装につき複数枚を用意した。「結局一つの衣装につき、10から20のバージョンを作りました。観客の目にはほとんどわからないほど微妙な違いなので、かなり苦労しました」と、サンドバーグ監督のこだわりを、繊細な技術によって強力にサポートしたことを明かしている。
映画『アンティル・ドーン』は公開中。