いまや伝説…失われた恋人たちの聖地“愛の南京錠”が劇中で蘇る
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ケヴィン・クラインとマギー・スミスが共演する映画『パリ3区の遺産相続人』が11月14日より公開される。本作では、現在は撤去されてしまって見ることができない、パリ3区に実在した“恋人たちの聖地”の風景が登場している。
【関連】今はなき“恋人たちの聖地”も映されている『パリ3区の遺産相続人』場面写真
“恋人たちの聖地”とも呼ばれる「ポン・デ・ザール（芸術橋）」は、ルーブル宮殿とフランス学士院の間に位置する有名な観光スポット。17世紀ナポレオンの命により設置された、パリ最古の金属製の橋としても知られる。この橋にカップルが名前を書いた南京錠を橋に取り付け、鍵をセーヌ河に投げ込むと永遠の愛で結ばれるという言い伝えがあり、南京錠が橋いっぱいに取り付けられていた。
しかし、その数は100万個近くまで増え、橋全体で約50トンもの重さがかかり、耐荷重量を超えてしまったことが判明。ついに2015年6月にパリ市行政によって南京錠および金網の全面撤去が開始された。橋は封鎖され、恋人たちの聖地はあとかたもなくなくなってしまったのだ。
本作は、2013年秋に全面パリでのロケが敢行されたため、撤去前のこの「愛の南京錠」の風景が映し出されている。今は、実物を見ることはできなくなってしまったため、大変貴重な風景といえよう。劇中では、ケヴィン・クラインがセーヌ河沿いの街並を闊歩するシーンで登場するので、ぜひとも確認してもらいたい。
本作は、父の死により手にしたパリのアパルトマンを舞台にしたヒューマンドラマ。奇妙な同居生活を送ることになった3人のキャラクターたちを通じて、家族との葛藤や和解、さまざまな愛の形を描き出す。
映画『パリ3区の遺産相続人』は11月14日よりBunkamuraル・シネマほかにて公開。
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